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ドル円は振幅NY市場で一時106円台も

見通し 

ドル円は振幅NY市場で一時106円台も

ECB理事会は利下げは見送りもQE拡大、TLTRO拡充などの緩和策実施

【東京市場】トランプショックで株安円高

 注目されたトランプ大統領の会見は、欧州との渡航を30日間禁止などの方針を発表。貿易は関係ないとされたが、市場の警戒感を誘い株安ドル安円高に。減税の言及がなかったことなども失望を誘った。
 ドル円は104円台半ば前後でのもみ合いから一気にドル安円高に。一時103円09銭まで値を落とす格好となった。日経平均の下げ幅が1000円を一時突破。ダウ平均、ナスダック先物なども大きく下げ、ナスダック先物は一時サーキットブレーカーに到達した。欧州株の下げも目立ちユーロストック先物は7%を超える下げに。
 新興国通貨や資源国通貨売りの動きも目立ち、メキシコペソ、南アランドなどが対ドルでも大きく売られた。原油安を受けたカナダの売りも厳しく、ドルカナダは1.38を一時超える動きも。

 リスク警戒の動きが一気に強まったが、後場に入ると動きが一服。安倍首相と会談した黒田日銀総裁が躊躇なく流動性供給などを行うと発言したことなどを好感して調整が入り、ドル円は安値から約1円の戻り。日経平均も一時300円以上下げ幅を縮めた。
 引けにかけると再びドル安円高。海外勢の参加を前に警戒感が広がり、ドル円は103円60銭台に。

【ロンドン市場】ECB待ち。ドル円は上値重く

 ドル円は103円台後半を中心にした推移。頭の重い展開が続いている。
欧州株も軟調な地合いとなっており、リスク警戒感が続いている。
アジア株が総じてかなりの下げとなっており、トランプショックの影響が続く。
ユーロはECB理事会待ちの流れ。
緩和措置自体は織り込み済み。

【NY市場】米株は大幅安。NY連銀の大規模オペで一時ドル買いも

 ECB理事会は利下げを見送りも中小企業向けTLTROの創設
資産購入を年末まで1200億ユーロ増額など、市場が期待した通りの緩和策を実施。
もっとも発表後はもみ合いから、NY朝にかけてユーロ売りが優勢に。
ドル全般に買いが入ったことに加え、
ドイツ銀行がAT1債の返済オプションを見送った
(商品設計上選択肢の一つで、見送り自体は本来問題視されるものではない)ことなどに
神経質に反応した形。

 NY連銀が大規模オペを発表しドル買いが入った面も。
緩和措置ではあるが、市場の安心感を誘うという面ではドル買い円売りにつながった。

【本日の見通し】週末前の調整も

 ドル円、クロス円は週末を前に神経質な展開が続くとみられる。
株安の動きが一気に強まる中でドル円はそれほど下げておらず
戻りでは売りが出るものの突っ込んだ売りが入る流れが落ち着いてきている。
ドル円は104円台から105円台にかけての水準を中心にした推移か。
新型コロナウイルスの感染拡大関連への警戒が続く中で
週末越えのポジションを積極的に作りに行く動きにもなりにくく
様子見ムードがいったん高まる可能性も。
今週は大きな上下動が続いただけに、市場もそろそろ落ち着きをというところ。
ただ、値動きがかなり軽くなっており1円程度の動きが簡単に出るだけに
瞬間の値動きには要注意。

【本日の戦略】押し目買いも

 突っ込んだ売りを避けたい。
ダウの下げが厳しいがさすがにやりすぎの感も
ただ新型コロナウイルスの感染拡大に加えて
別件での原油安進行が米経済にかなり厳しいこともあり
予断を許さない状況には変わりはない。
突っ込んだ売りが出た後という印象で流れ的には押し目買いも
無理をする局面でもなく、状況変化も多々あるためにストップを確実に。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《3/12 木曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  104.54  1.1270  117.79
高値  106.10  1.1333  118.34
安値  103.09  1.1056  116.31
終値  104.64  1.1185  117.04
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《3/12 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  18559.63 -856.43
DOW   21200.62 -2352.60
S&P    2480.64 -260.74
Nasdaq  7201.80 -750.25
FTSE   5237.48 -639.04
DAX   9161.13 -1277.55
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《3/12 木曜日の商品市場》
NY原油先物4月限(WTI)(終値)
1バレル=31.50(-1.48 -4.49%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1590.30(-52.00 -3.17%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《3/12 木曜日に発表された主な経済指標》

【日本】
国内企業物価(2月)8:50
結果 -0.4%
予想 -0.3% 前回 0.1%(0.2%から修正)(前月比)
結果 0.8%
予想 1.1% 前回 1.5%(1.7%から修正)(前年比)

【英国】
RICS住宅価格指数(2月)9:01
結果 29.0%
予想 20.0% 前回 18.0%(17.0%から修正)

【ユーロ圏】
鉱工業生産指数(1月)19:00
結果 2.3%
予想 1.5% 前回 -1.8%(-2.1%から修正)(前月比)
結果 -1.9%
予想 -2.9% 前回 -3.6%(-4.1%から修正)(前年比)

【南アフリカ】
製造業生産高(1月)20:00
結果 2.5%
予想 -1.0% 前回 -3.0%(-2.8%から修正)(前月比)

【インド】
鉱工業生産指数(1月)21:00
結果 2.0%
予想 0.5% 前回 0.1%(-0.3%から修正)(前年比)

【米国】
生産者物価指数(2月)21:30
結果 -0.6%
予想 -0.1% 前回 0.5%(前月比)
結果 -0.3%
予想 0.1% 前回 0.5%(コア・前月比)
結果 1.3%
予想 1.8% 前回 2.1%(前年比)
結果 1.4%
予想 1.7% 前回 1.7%(コア・前年比)

新規失業保険申請件数(03/01 – 03/07)21:30
結果 21.1万件
予想 21.8万件 前回 21.5万件(21.6万件から修正)(前週比)

【ユーロ圏】
ECB政策金利(3月)21:45
結果 0.00%
予想 0.00% 前回 0.00%
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《3/12 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*黒田日銀総裁
安倍首相に市場変動状況を含めてお話しした。
G7の電話会合、コミュニケーションについて話した。
最近の経済不透明性、市場変動に対して潤沢な流動性を供給するなど躊躇なく対応。
適切な資産買い入れを進め、マーケットの安定を図る。
談話に沿って様々なことを実行している。

*関係者
ETF買い入れさらなる積極化も、年6兆円上回る購入許容。
急激な円高進行ない限りマイナス金利深掘りには慎重な声。
日銀が緩和強化策を検討へ、資産購入拡充や企業支援。
(ブルームバーグ)

【米国】
*トランプ大統領 
いくつかの協力で必要な策を講じる
欧州は新型コロナウイルスの対応に失敗
欧州からの今後30日間の渡航禁止
英国は対象から除外
安心を提供するために緊急措置をとる
米中小企業省に対する500億ドルの予算を議会に提案
2000億ドルの追加的な流動性を供給
警戒を持って対応すると感染はかなり防げる
年配者は不要不急の旅行を手控えるように
多くの米国市民にとってリスクは非常に小さい

*米国務省
米国民に対して海外への渡航を再考するように勧告。
渡航における健康に関する勧告を引き上げ「レベル3」

トランプ大統領
・必要なら緊急時の権限行使も。
・市場は非常に大きく持ち直すだろう。
・下院の新型ウイルス関連法案は支持しない。
・欧州からの渡航制限は拡大の可能性も早期終了の可能性もある。

米30年債入札結果
最高落札利回り 1.320%(WI:1.280%)
応札倍率    2.36倍(前回:2.43倍)

NY連銀
・午後1時半に5000億ドルの3ヵ月物レポを実施。
・明日も1ヵ月物と3ヵ月物を5000億ドル実施。

NY連銀 落札は784億ドル
 NY連銀は午後に5000億ドルを上限に3ヵ月物のレポを
実施した。落札額は84日物で784億ドルだったと発表。F
RBが提示した上限額よりもだいぶ低い。

【豪州】
*モリソン豪首相
財政出動は合計229億豪ドル規模
雇用の確保にフォーカスする。
176億豪ドルをウイルスからの豪経済の支えに
財政出動はGDPの1.2%に達する
来年6月30日を超えないように執行

【中国】 
*中国国務院
中国人民銀行が市中銀行に対する預金準備率(RRR)を引き下げる
中小企業支援に対象を絞った引き下げになる。

【英国】
*スナック英財務相
昨日にトランプ米大統領が発表した欧州への渡航禁止は、英経済にも悪影響。
旅行などの需要面での影響とともに、企業のサプライチェインにも悪影響与える。
サプライチェインの混乱は英経済の生産能力を一時的に収縮させる可能性。

【ユーロ圏】
*ルメール仏経済相
ECBが銀行が中小企業向け融資を支援するシグナル送ること期待。

*ECB
主要政策金利を据え置き。
預金ファシリティー金利-0.50%据え置き。
限界貸出ファシリティー金利+0.25%据え置き
QEと流動性供給を拡大。
新たな長期資金供給策を発表。
インフレ目標に近づくまで金利は現行水準以下にとどまる。
債券買い入れは利上げの直前まで継続。
TLTRO第3弾についてより好ましいタームに。
TLTROの金利はDFRを0.25bp下回る水準に。
資産購入を年末まで1200億ユーロ増額。
詳細については現地時間午後3時半(日本時間午後11時半)に発表。

*ECBスタッフ経済予測 
2020年の成長見通しを1.1%から0.8%に引き下げ。
2021年の成長見通しは1.4%から1.3%に引き下げ。
2022年の成長見通しは1.4%で据え置き。
 
2020年のインフレ見通しを1.1%に据え置き。
2021年のインフレ見通しを1.4%に据え置き。
2022年のインフレ見通しを1.6%に据え置き。

*ラガルドECB総裁
新型ウイルス感染拡大は成長見通しに対する深刻なショックに。
野心的かつ協調的な財政出動が求められる。
声明内容を繰り返す。
政府および政府機関はタイムリーで目標を絞った行動が必要。
家計および企業を支援する決意。
ECBの措置は円滑な信用供給を支援する。
原油急落で物価に大幅な下振れリスク。
潤沢な水準の金融緩和が必要。
信用保証のような政策が必要。
ECBの戦略見直しは現時点で棚上げ。
QEプログラムのあらゆる柔軟性を活用。
現在のショックは深刻だが、それぞれが仕事をすれば、暫定的な可能性。
ECBは回復を予想。しかし、時期は不透明。
次回の会合はオンラインで行う。
-+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《本日予定されている主な経済指標》

【日本】
第3次産業活動指数(1月)13:30
予想 0.0% 前回 -0.2%(前月比)

【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数・確報値(2月)16:00
予想 0.4% 前回 0.4%(前月比)
予想 1.7% 前回 1.7%(前年比)

ドイツ調和消費者物価指数・確報値(2月)16:00
予想 0.6% 前回 0.6%(前月比)
予想 1.7% 前回 1.7%(前年比)

【米国】
輸入物価指数(2月)21:30
予想 -1.0% 前回 0.0%(前月比)
予想 -1.5% 前回 0.3%(前年比)

ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(3月)23:00
予想 95.0 前回 101.0

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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