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NY市場でリスク警戒からの株安ドル安強まる

見通し 

NY市場でリスク警戒からの株安ドル安強まる

ダウ平均は600ドル超の下げに、欧州株も序盤の買いから売りに回る

週末を前に、ドル買いポジションの整理なども

【東京市場】警戒感やや一服

 この時間帯は警戒感がやや一服。
ドル円は109円台を回復。前日のNY市場でWHOが貿易・渡航の禁止は推奨しないなどと発言したことで、警戒感がやや後退。日経平均は一時23400円台と、前日比450円近い上昇を見せる場面が見られた。その後米国が中国全土への渡航自粛を勧告する警戒レベル4(最大レベル)を発令したことを受けて調整が入ったが、株が前日比200円を超える上昇幅でもみ合いとなるなど、リスク警戒感後退の流れがまだ続いたこともあり、ドル円の影響は限定的。109円00銭台での推移が続く格好となった。

 オフショア人民元も昨日までの元安が一服し、一時6.9718まで。米国の警戒レベル引き上げに6.98台ちょうど前後まで上昇してもみ合いに。

【ロンドン市場】根強いリスク警戒

 この時間帯は頭の重い展開。
欧州株はアジアの流れを受けて買い先行で始まるも、その後売りに転じた。
大きく買い戻されていた米株先物も売られるなど
警戒感が再び強まる展開。
ドル円は109円台を維持できず、108円台後半推移。

【NY市場】108円台前半まで値を落とす

 NY市場に入ってリスク警戒の動きが強まる展開となった。
週明けの中国市場の再開を前に警戒感が再び強まった。
米株式市場も大幅安に。
 ドル円は108円30銭近辺まで大きく値を落とした。
ロンドンフィックスにかけたドル売りも見られた。
週末を前にこれまでのドル買いポジションの調整が入った面も。

【本日の見通し】リスク警戒の動き継続

 週末も感染者拡大が報じられた新型コロナウイルスへの懸念が継続。
ドル円は頭の重い展開となりそう。
死者が300人を超え、感染者も日曜日発表時点で15000人に迫る動き、
さらに武漢市からかなり離れた市で移動制限が課せられるなど
影響が中国全土に広がる中で、積極的なドル買いは厳しいか。

 ドル円は107円台も意識させる流れに。
先週末の米株の大幅安を受けて、今日のアジア株の動向にも注目
また、春節明けとなるちゅごく市場動向にも要注意。

【本日の戦略】ドル円は戻り売り

 上値の重い展開が続きそう。
さすがにここまで下げたところからの積極的な売りは怖いという印象も
買いに回るのは厳しいという流れ。
様子見もしくは戻り売りが基本か。
報道などで一気に値が動くリスクが高い神経質な展開だけに
ストップを常にきちんと入れての対応が必要か。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《1/31 金曜日》
 ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.96  1.1032  120.21
高値  109.14  1.1096  120.41
安値  108.31  1.1017  120.03
終値  108.35  1.1093  120.17
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《1/31 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  23205.18 +227.43
DOW   28256.03 -603.41
S&P    3225.52 -58.14
Nasdaq  9150.94 -148.00
FTSE   7286.01 -95.95
DAX   12981.97 -175.15
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《1/31 金曜日の商品市場》
NY原油先物3月限(WTI)(終値)
1バレル=51.56(-0.58 -1.11%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1587.90(-1.30 -0.08%)
–+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《1/31 金曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
鉱工業生産(12月)8;:00
結果 3.5%
予想 0.7% 前回 -0.5%(前月比)

【日本】
失業率(12月)8:30
結果 2.2%
予想 2.3% 前回 2.2%

有効求人倍率(12月)8:30
結果 1.57
予想 1.57 前回 1.57

鉱工業生産・速報値(12月)8:50
結果 1.3%
予想 0.7% 前回 -1.0%(前月比)
結果 -3.0%
予想 -3.6% 前回 -8.2%(前年比)

【英国】
GfK消費者信頼感(1月)9:01
結果 -9
予想 -9 前回 -11

【豪州】
生産者物価指数(第4四半期)9:30
結果 1.4%
予想 N/A 前回 1.6%(前年比)

【中国】
製造業PMI(1月)10:00
結果 50.0
予想 50.0 前回 50.2

非製造業PMI(1月)10:00
結果 54.1
予想 53.0 前回 53.5

【ユーロ圏】
フランスGDP・速報値(第4四半期)15:30
結果 -0.1%
予想 0.2% 前回 0.3%(前期比)
結果 0.8%
予想 1.2% 前回 1.4%(前年比)

ドイツ小売売上高(12月)16:00
結果 -3.3%
予想 -0.5% 前回 1.6%(2.1%から修正)(前月比)
結果 0.8%
予想 4.5% 前回 2.7%(2.8%から修正)(前年比)

ユーロ圏GDP・速報値(第4四半期)19:00
結果 0.1%
予想 0.2% 前回 0.3%(0.2%から修正)(前期比)
結果 1.0%
予想 1.1% 前回 1.2%(前年比)

ユーロ圏消費者物価指数・速報値(1月)19:00
結果 1.4%
予想 1.4% 前回 1.3%(前年比)
結果 1.1%
予想 1.2% 前回 1.3%(コア・前年比)

【スイス】
小売売上高(12月)16:30
結果 0.1%
予想 N/A 前回 0.5%(0.0%から修正)(前年比)

【南アフリカ】
貿易収支(12月)21:00
結果 149億ランド
予想 120億ランド 前回 61億ランド

【ブラジル】
雇用統計(12月)21:00
結果 11.0%
予想 11.0% 前回 11.2%(失業率)

【カナダ】
実質GDP(前月比)(11月)22:30
結果 0.1%
予想 0.0% 前回 -0.1%(実質GDP(前月比))

鉱工業製品価格(12月)22:30
結果 0.1%
予想 0.0% 前回 -0.1%(0.1%から修正)(鉱工業製品価格・前月比)
結果 2.8%
予想 N/A 前回 1.4%(1.5%から修正)(原材料価格指数・前月比)

【米国】
個人所得・支出(12月)22:30
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.4%(0.5%から修正)(個人所得)
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.4%(個人支出)

PCEデフレータ(12月)22:30
結果 1.6%
予想 1.6% 前回 1.4%(1.5%から修正)(PCEデフレータ・前年比)
結果 1.6%
予想 1.6% 前回 1.5%(1.6%から修正)(PCEコアデフレータ・前年比)
結果 0.2%
予想 0.1% 前回 0.1%(PCEコアデフレータ・前月比)

シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(1月)23:45
結果 42.9
予想 48.9 前回 48.2

ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(1月)00:00
結果 99.8
予想 99.1 前回 99.1
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《1/31 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【新型コロナウイルス関連】
*米国務省 
中国への渡航警戒レベルを「4」に引き上げ、渡航しないよう勧告。

*安倍首相
不要不急の渡航の自粛を求めるレベル「2」に引き上げることとした。
新型コロナウイルス「指定感染症」政令の施行日を当初予定の2月7日から2月1日に前倒し。
我が国に入国しようとする者が感染症である場合には、入国を拒否する。

*中国国家衛生健康委員会
新型コロナウイルス感染による死者は30日、42人増え中国国内での死者は計213人。
確認された感染者数は新たに1982人増え、中国国内で計9692人。

【ユーロ圏】
*ガルティエリ伊経済相
イタリア経済は今年第1四半期に持ち直す見込み。
第4四半期GDPの減速は季節要因によるもの。
様々な施策が成長を下支えすると確信。

【米国】
クラリダFRB副議長
・コロナウイルスはワイルドカード。
・中国や世界経済への影響を語るには時期尚早。
・1、2四半期の減速なら見通しを変えることにはならない。
・米長期金利が低下は世界的な不透明感を反映。
・逆イールドの発生は現時点で懸念していない。
–+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《本日予定されている主な経済指標》

【トルコ】
消費者物価指数(1月)16:00
予想 0.97% 前回 0.74%(前月比)
予想 11.81% 前回 11.84%(前年比)

【スイス】
SVME購買担当者景況指数(1月)17:30
予想 50.3 前回 50.2

【香港】
GDP・速報値(第4四半期)17:30
予想 -2.2% 前回 -3.2%(前期比)
予想 -4.0% 前回 -2.9%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・確報値(1月)17:55
予想 45.2 前回 45.2

ユーロ圏製造業PMI・確報値(1月)18:00
予想 47.8 前回 47.8

【英国】
CIPS製造業PMI(1月)18:30
予想 49.8 前回 49.8

【米国】
ISM製造業景気指数(1月)4日0:00
予想 48.4 前回 47.2

建設支出(12月)4日000
予想 0.5% 前回 0.6%(前月比)

-☆-★-☆-★-☆-★-☆-

執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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