本日も「レンジ放れは困難」…!? - ドル円
◆ “下攻め”見られるも、元の木阿弥…
※ご注意:予想期間は2月1日と表示されていますが、本日(1月31日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
“日足・一目均衡表先行スパン下限(昨日は108.806円)”を割り込み、一時は“108.585円”へと下値を拡大するなど、確かに“下攻め”の動きは見られました。
しかしながら“200日移動平均線(同108.463円)”には到達することなく、その後は“巻き戻し(買い戻し)”が先行しています。
こうして断続的に並ぶ「ドル買いオーダー」を攻め立てたものの、結局は元居た“109円付近”へと押し戻されていきました。
◆ 「イメージは下方向」に引っ張られるだけでは…
「イメージは下方向」ばかりが囃されていますが、“一服”した状況下での“蒸し返し”は「力不足」といわざるを得ません。
「リスク回避の再テーマ化」を促すには“新たな悪材料”が必要ですが、しかしそれがない中で昨日は“下攻め”が進行した格好ですので、“無理仕掛け”と同類ということになります。
「ツケが回る(巻き戻しが先行)」のも、致し方ないところです。
もちろん懸念が“払拭”したわけではありませんので、これで“底打ち→反発”と見るのは早計でしょう。
特に昨日も記した“50日移動平均線(本日は109.222円)”より上には「ドル売りオーダー」が待ち構えていると聞き及びますので、“上値が重い”もまだまだ続く可能性は高そうに思います。
それでも“新たな悪材料”が跳び出さない限り…?
「ヘッドライン」への警戒を緩めることなく、しかし「過度に警戒する必要なし」との見方は継続しながら、神経質なマーケットに臨みたいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:109.437(1/17~1/30までの50%戻し、20日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、月足・一目均衡表基準線)
上値4:109.345(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:109.259(1/29高値、日足・一目均衡表先行スパン上限、50日移動平均線、1/17~1/30までの38.2%戻し)
上値2:109.150(ピボット1stレジスタンス)
上値1:109.063(1/30高値)
前営業日終値:108.954(日足・一目均衡表基準線、週足・一目均衡表転換線、50週移動平均線、大台)
下値1:108.806(日足・一目均衡表先行スパン下限、1/30安値後の50%押し)
下値2:108.752(100日移動平均線、-1σ、20週移動平均線、1/30安値後の61.8%押し)
下値3:108.672(ピボット1stサポート)
下値4:108.585(1/30安値)
下値5:108.463(200日移動平均線)
執筆者 : 武市佳史|株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト。日本におけるFXの草創期より業務に従事。現在は週刊為替コラム「武市のなぜなにFX」の執筆やWebセミナー講師を務めるのみならず、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿中。