【7月29日予想】「日本株復活」の条件とは!?
外国人投資家の動向に注目
26日の日経平均株価は下落しました。日経平均株価は前日比0.45%マイナスの21658円15銭、マザーズ指数は前日比0.07%マイナスの896.08ポイントとなりました。米国株が下落したことを受け日本株も下落しました。
米国S&P500指数、ナスダック指数が7月24日に上場来高値を更新しています。
米国ダウ指数に関してはまだ高値更新までまだ0.9%ほど下回って推移していますが、総じて米国株は上昇トレンドに入ったと考えてよいでしょう。
今米国株が高値を更新している理由は3つあります。
ひとつめは米中貿易摩擦の懸念が和らいでいることです。一時大きな懸念材料であった米中貿易摩擦について現在は小康状態を保っており、一時ほど材料視されなくなっています。
ふたつめは米国経済が好調であることです。米国企業の決算や経済統計を見る限り、総じて米国経済は好調を維持しています。
みっつめは金利引き下げの可能性が高いことです。足もとの経済は好調にもかかわらず、トランプ大統領からの圧力が強いからなのか、顕在化されていないリスクがあるのかは分かりませんが、米国では金利引き下げの可能性が高まっています。
この3つの点から米国株は上昇トレンドに入っており、ひとつめの米中貿易摩擦問題が解決すれば、米国株は大きく上昇しそうです。もしかすると米国ダウ指数が30000ドルの大台に達するかもしれません。
このように米国株は堅調なのですが、それと連動する日本株に関しては本格的な上昇トレンド入りは難しいかもしれません。秋に消費税増税を控えていることや、足もとの企業業績に陰りが生じているからです。
外国人投資家の視点に立って考えれば、「先行き不透明な日本株を買うよりは、経済が好調で金利の引き下げも期待できる米国株を買っておいたほうが無難」なのかもしれません。
日本株が本格的に上昇トレンドに入るためには、少なくとも外国人投資家が日本株を大きく買い越して来ることが必須条件です。しかしながら7月第三週においても大きく売り越しとなっており、外国人投資家の売りが日本株の上値を抑えている状況です。
ただ米国株が高値を更新してくると外国人投資家のマインドが変化し「日本株も買っておこうか」と変化する可能性があります。目先は米国ダウ指数が高値を更新するかどうかがポイントです。もしかするとそのタイミングで順張りのシグナルが複数発生するかもしれません。しっかりと米国ダウ指数の動向を見ておきましょう。 29日の日経平均株価は小幅高と予想します。
フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。