【ロンドン市場】英地方選の報道でポンド売り、全般にドル高圧力残る
3日のロンドン市場では、ポンド売りが優勢。前日実施された英地方議会選で与野党ともに議席を大幅に減らす見込みと報じられたことが背景。ポンドドルは1.30台割れ、ポンド円は145円台割れへと下押しされている。英非製造業PMIが予想を上回ったが反応薄。ユーロ相場も連れ安。この日発表されたユーロ圏消費者物価速報値は予想を上回ったものの、ユーロ買い反応はみられず。ユーロドル1.11台半ば、ユーロ円124円台前半へと下落。ドル円は111円台半ば、豪ドル/ドルは0.70台割れ水準での揉み合い。米雇用統計の発表を控えて、全般に前日からのドル高圧力が継続している。
ドル円は111円台半ばでの取引。ドル円相場は111.50近辺での揉み合いが続いている。アジア市場で111.41レベルまで下落したあとは下げ渋り。ロンドン朝方に111.54レベルまで買われた。値幅はわずか13銭にとどまっている。米雇用統計発表を控えて、模様眺めとなっている。
ユーロドルは1.11台半ばでの取引。アジア市場後半から売りが再燃している。ロンドン市場では1.1170近辺から1.1152レベルへと下押しされている。ユーロ円も124.50近辺から124.33レベルまで安値を広げた。ただ、欧州株は全般にプラス圏で取引され、原油先物も61ドル台後半での揉み合い。リスク回避の動きはみられず、ポンドの下落に連れ安となっている。この日発表された4月ユーロ圏消費者物価速報値は前年比+1.7%と5か月ぶり高水準、コア前年比も+1.2%と6か月ぶり高水準だった。しかし、ユーロ買いの動きは目立たなかった。バイトマン独連銀総裁は、ドイツ経済が幅広く改善しているとはまだ言い難い、金利階層化の議論は金融政策正常化への期待を阻害する可能性ある、などと述べた。
ポンドドルは1.30近辺での取引。この日はポンド売りが優勢。前日実施された英地方議会選で与野党ともに議席を大幅に減らす見込みと報じられたことが背景。一時1.2990レベルまで下押しされ、上値が重い。ポンド円も145円台前半から144.80近辺へと下落。対ユーロでもポンドは軟調。4月の英非製造業PMIは50.4と事前予想50.3を上回り、前回値48.9から改善した。ただ、ポンド買いなどの反応は特段みられなかった。英首相報道官は、週明けにも労働党とのブレグジット協議を再開すると述べたが、与野党の決断力のなさが地方議会選での議席減につながっていた点は留意しておきたい。
minkabu PRESS編集部 松木秀明