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【通貨別まとめと見通し】メキシコペソ円:原油高の強烈な追い風と金利差需要、週末の急落を完全にこなして再び年初来最高値圏へ

為替 

【通貨別まとめ】メキシコペソ円:原油高の強烈な追い風と金利差需要、週末の急落を完全にこなして再び年初来最高値圏へ

先週から週明け(7月13日〜7月20日)のまとめ
先週から週明けにかけてのメキシコペソ円は、新興国通貨としてのリスク特性を発揮しつつも、原油価格の急騰と圧倒的な日墨金利差を背景とした強烈な上昇トレンドを描いた。7月13日(月)の早朝に週内最安値となる9.2260円を記録した後は、円売り・ペソ買いの流れが加速。16日(木)には一時9.3346円まで上値を拡張し、年初来高値圏を完全に塗り替えるステージへと突入した。

週末17日(金)には、他クロス円の急落や本邦当局による為替介入への警戒感からロング勢の投げ注文が巻き起こり、一時9.2462円まで急反落する場面(値幅調整)も見られた。しかし、週明け20日(月)から本日21日(火)午前にかけては、押し目買いが猛烈な勢いで流入。火曜午前11:00台には一時9.3361円まで買い進まれて先週高値を上抜くなど、週末の下げ幅を完全に帳消しにする驚異的なV字回復を演じている。

詳細な値動きの振り返り
■ 9.22円台からの着実な下値切り上げと9.32円台への浮上(7月13日〜7月15日)
13日(月)早朝に9.2260円の安値をつけた後は、押し目買いが途切れることなく流入した。中東の地政学リスク緊迫化に伴う原油高がペソ買いの強固な土台となり、14日(火)に9.30円の大台を奪還。15日(水)の欧州・NY時間には下値を9.31〜9.32円台へとジリジリと切り上げる堅調な推移が続いた。

■ 年初来最高値の更新と9.3346円への到達(7月16日)
16日(木)の早朝(04:00台)に一段と買いアクセルが踏まれ、一時9.3346円まで急伸。日米欧の主要通貨が方向感を欠くなかで、高金利通貨としての魅力と資源国としての強みが意識され、メキシコペソ独歩高の様相を呈して高値圏でのボックス相場(9.30〜9.33円台)を形成した。

■ 金曜日の突発的急落と週明けの強烈なV字全戻し(7月17日〜7月21日現在)
17日(金)のロンドン市場までは9.31円台を維持していたが、ニューヨーク市場に入ると他クロス円の連れ安や週末を控えたポジション調整が主導し、一時9.2462円まで急落した。しかし、この押し目も一時的なものに留まった。週明け20日(月)の東京市場から再び買い戻しが優勢となると、本日21日(火)の午前11:00台には一時9.3361円を記録。先週の最高値をわずかに塗り替え、足元(12:00現在)も9.3333円付近の高い水準を維持している。

ファンダメンタルズ分析
メキシコ側(資源国メリットと Banxico の高金利維持):
米国とイランの対立再激化、さらにはイエメンのフーシ派による海上封鎖表明を受け、NY原油先物(WTI)が7月初旬の67ドル台から80ドル台へと急反発している。産油国であるメキシコの通貨ペソにとって、原油価格の上昇はダイレクトな買い材料(交易条件の改善)となる。さらに、メキシコ中銀(Banxico)の圧倒的な高金利を背景とした円キャリー取引の対象として、マクロロング勢の資金が他通貨以上に流入しやすい環境が整っている。

日本側(他クロス円の介入警戒に連動するリスク):
ペソ円単体での介入リスクは低いものの、ドル円が162円台半ば、ユーロ円が186円台といった「日本の通貨当局が実質的な介入に踏み切りやすい絶対的水準」に達している。そのため、ドル円・クロス円全体が急落した金曜日(17日)のような局面では、ペソ円も強制的な巻き戻し(ロングの投げ)に巻き込まれやすい。人為的な急落リスクを常に孕みつつも、金利差と原油高という教科書通りの実需が下値を猛烈に支える構図である。

テクニカル分析
トレンド判断
17日(金)の急落で一時的に冷や水を浴びせられた形となったが、週明けのV字回復によって日足・時間足レベルでの強気上昇トレンドが極めて強固であることが証明された。短期的なサポートラインはジリジリと切り上がっており、底堅さはクロス円のなかでも群を抜いている。

現在は、先週木曜の高値(9.3346円)と本日火曜の安値・高値によって、9.33円近辺をブレイクアウトし、さらなる上値拡張(9.35円超え)を狙うエネルギーを溜める最終ステージにある。

【メキシコペソ円 主要なレジスタンス・サポートライン】

(上値抵抗帯)
レジスタンス3: 9.4000円 (中長期的なターゲットとなる心理的節目)
レジスタンス2: 9.3500円 (目先の上値目標として意識されやすい節目)
レジスタンス1: 9.3346 - 9.3361円 (16日最高値および21日直近最高値。完全突破すれば加速)

(下値支持帯)
サポート1: 9.3000 - 9.3100円 (心理的大台であり、21日早朝にサポートされた直近の防衛線)
サポート2: 9.2462円 (17日金曜日の急落最安値。調整局面における重要なロールリバーサル帯)
サポート3: 9.2260円 (7月13日の調整最安値。ここを維持する限り、中期強気シナリオは揺るがない)
今週のポイント・見通し
今週のメキシコペソ円は、現在の年初来最高値圏(9.33円付近)の足場を固め、そのまま大台である9.35円や9.40円に向けて上値を伸ばせるかどうかが最大の焦点となる。23日のECB理事会や、中東情勢を受けた原油価格の動向がキートリガーとなる。

【メインシナリオ】原油高・金利差需要を土台に9.30円を定着させ、9.35円超えへシフトする展開
足元の堅調な地合いが継続し、心理的節目である9.30円水準を完全にサポートとして確立する展開。中東情勢の緊迫化による原油価格の高止まり(WTI 80ドル台維持)がペソ買いを強烈にサポートし、足元の直近高値(9.3361円)を明確に上抜けて9.35円、さらには年初来高値の完全拡張プロセスへ入る推移を想定。

想定レンジ: 9.2800 - 9.3800円

根拠: 21日午前の力強い高値更新、WTI原油先物の急反発による資源国通貨買い、圧倒的な金利差需要。

【対抗シナリオ】ドル円・クロス円の介入発動に伴う連れ安、9.25円近辺への再調整展開
ペソ円独自の材料ではなく、ドル円(162円台後半)やユーロ円(186円台)などの高値警戒圏において、本邦当局によるドル売り・円買い介入が突発的に発動される展開。または中東リスクが急激に緩和して原油高が一服した場合、蓄積されたペソロングの大口転換が起きやすく、先週金曜の防衛線である9.24〜9.25円水準を再びテストしに行く展開を想定。

想定レンジ: 9.2200 - 9.3300円

根拠: 他主要通貨ペアの本邦介入警戒感、新興国通貨特有の急なポジション調整(キャリートレードの巻き戻し)、高値圏での達成感。

総評
メキシコペソ円の「押し目買い意欲」の強さは、主要通貨ペアのどれよりも際立っている。金曜日に約0.9円幅の急落を見せながらも、週明けわずか1日でそれを「全戻し」した事実は、実需・投機双方の資金がポテンシャルの高さを評価している証拠だ。

今週は、この9.33円近辺の抵抗を完全に突き破り、9.35円超えの新天地を開拓できるかどうかの重要な局面となる。ただし、他クロス円が介入によって急転直下となった場合の「連れ安リスク」にだけは、引き続き警戒が必要である。

今週の主な予定
メキシコ
07/24 21:00 雇用統計 (6月) 前回 2.76% (失業率)

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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