ダウ平均は反落 アルファベットの決算でナスダックは堅調 IBMが下落=米国株序盤
NY株式24日(NY時間11:39)(日本時間00:39)
ダウ平均 44842.91(-167.38 -0.37%)
ナスダック 21068.19(+48.17 +0.23%)
CME日経平均先物 41735(大証終比:-135 -0.32%)
きょうのNY株式市場、ダウ平均は反落。ただ、ナスダックは堅調に推移しており、ネガティブな雰囲気は広がっていない。ダウ平均の下げについては、決算を発表したIBM<IBM>とハネウェル<HON>が下落しており指数を圧迫しているほか、ユナイテッドヘルス<UNH>が、自社のメディケア(高齢者向け公的医療保険)に関する業務について、米司法省からの刑事および民事の要請に対応していると発表したことが嫌気されている。
また、取引開始前に発表の米新規失業保険申請件数が予想を大きく下回り、雇用の底堅さを示したことで米国債利回りが上昇したことも圧迫。
ただ、全般的にポジティブな雰囲気は続いている。日米の合意に続き、EUも15%で決着できるのではとの期待が市場を支援。特に15%という数字が見えてきたことで投資家の安心感に繋がっているようだ。長引く貿易戦争への懸念を和らげ、世界市場全体の上昇を後押ししている。また、関税が企業業績に深刻な影響を与える前に、米国が現実的な対応を取るとも期待しているようだ。
一部からは、「現在の高揚感は、EUと米国の間で貿易協定が結ばれるとの期待が明確に背景にある。日本との合意の翌日に起きており、リスクオンの流れを後押ししている」との声も聞かれる。
IT・ハイテク株は堅調に推移しており、ナスダックは上昇。アルファベット<GOOG><GOOGL>が、通期の設備投資計画を当初よりも拡大させ、発表直後は時間外でネガティブな反応も見せていたが、正当化されるとの見解も出て、次第に買いが優勢となっていることがサポートしている。また、それにより半導体関連が上昇しており、ナスダックをサポートしている。
ただ、テスラ<TSLA>は決算を受け下落。1株利益、売上高とも予想を下回った。売上高は少なくとも過去10年で最も急激な減収となっている。マスクCEOの決算説明会で、EVの優遇措置の終了により今後四半期は「厳しい」局面になる可能性を示したことも重石に。
通信キャリアのTモバイルUS<TMUS>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。月額契約の携帯電話サービスにおいて、予想を上回る83万人の新規顧客を獲得している。
ブリトーなどメキシコ料理のファストフード店を展開するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG>が決算を受け大幅安。既存店売上高の減収が予想以上だった。通期のガイダンスも公表し、既存店売上高の伸びを下方修正している。
IT管理ソフトウエア開発のサービスナウ<NOW>が決算を受け大幅高。進行中の残存履行義務(cRPO)が予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期のサブスクリプションの売上高見通しを上方修正した。
バービー人形などの玩具を手掛けるマテル<MAT>が決算を受け大幅安。ビリング(未収請求を考慮した売上高)が予想を下回った。同社は通期ガイダンス提示を再開しており、予想を下回る1株利益の見通しを示した。
カジノのラスベガスサンズ<LVS>が決算を受け上昇。シンガポールのマリーナベイ・サンズが好調だった。
IBM<IBM> 258.95(-23.06 -8.18%)
ハネウェル<HON> 227.60(-11.67 -4.88%)
ユナイテッドヘルス<UNH> 282.12(-10.39 -3.55%)
TモバイルUS<TMUS> 247.92(+13.99 +5.98%)
チポトレ<CMG> 45.98(-6.80 -12.88%)
サービスナウ<NOW> 993.14(+36.71 +3.84%)
マテル<MAT> 17.83(-2.37 -11.73%)
ラスベガスサンズ<LVS> 50.18(+1.49 +3.06%)
アップル<AAPL> 215.42(+1.27 +0.59%)
マイクロソフト<MSFT> 511.37(+5.50 +1.09%)
アマゾン<AMZN> 232.00(+3.71 +1.63%)
アルファベットC<GOOG> 194.62(+3.11 +1.62%)
アルファベットA<GOOGL> 193.63(+3.40 +1.78%)
テスラ<TSLA> 302.15(-30.41 -9.14%)
エヌビディア<NVDA> 172.57(+1.79 +1.05%)
メタ<META> 716.19(+2.61 +0.37%)
AMD<AMD> 162.35(+3.70 +2.33%)
イーライリリー<LLY> 802.82(+3.93 +0.49%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。