クローガーが上昇 冴えない決算もアルバートソンズ買収が来年初めに完了との発言を好感＝米国株個別

（NY時間13:02）
クローガー＜KR＞　44.42（+0.78　+1.78%）

　スーパーマーケットのクローガー＜KR＞が上昇。取引開始前に第３四半期の決算を発表し、既存店売上高の減収が予想よりも若干拡大したものの、１株利益は予想を上回った。売上高は予想範囲内となっている。ガイダンスも公表し、通期の既存店売上高の見通しを下方修正している。消費者の環境が厳しくなっていることを反映させた。通期の見通しは第４四半期も既存店売上高が減収となる可能性を示唆しているが、販促環境の激化とディスインフレがこの見方を後押ししている。

　決算発表を受けて株価は売り先行で始まったものの、まもなく買い戻されている。マクマレンＣＥＯが決算会見で、中断していたアルバートソンズの買収が来年初めに完了する予定だと述べたことに反応している模様。

　同ＣＥＯは「米連邦取引委員会（ＦＴＣ）からの２回目の要請に対して実質的な遵守を証明した。われわれは引き続きＦＴＣと協力し、合併の検討を行っていく。この措置により、２０２４年初頭に予定されているアルバートソンズとの合併を完了させることができる。包括的な事業売却計画を含め、当初の合併契約書に記載したすべてのコミットメントを履行したと確信している」と述べている。

（第３四半期　８月１３日－１１月４日）
・既存店売上高：-0.6％（予想：-0.5％）
・1株利益（調整後）：0.95ドル（予想：0.91ドル）
・売上高：339.6億ドル（予想：339.1億ドル）
・粗利益率（調整後）：22.0％（予想：21.9％）

（通期見通し）
・既存店売上高：0.6～1.0％（従来：1.0～2.0％）（予想：0.96％）
・1株利益（調整後）：4.50～4.60ドル（従来：4.45～4.60ドル）（予想：4.53ドル）
・FCF（調整後）：25～27億ドルを維持

【企業概要】
　スーパーマーケットで販売する食品の製造、加工。米国全土にスーパーマーケット、マルチデパート、コンビニを運営している会社。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美