3Mが決算受け上昇 運輸・エレクトロニクス部門が予想ほどの減収とはならず=米国株個別
3M<MMM>が上昇しており、ダウ平均をサポート。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。既存事業売上高は2.2%減となり、予想ほどの減収とはならなかった。主要部門である運輸・エレクトロニクス部門が1.3%減と、予想の7.6%減よりも大幅に減収幅が小さかった。また、通期のガイダンスも公表しており、1株利益の見通を上方修正している。
ローマンCEOは声明で「戦略を実行する中で、ヘルスケア事業の計画的分離を進め、PFAS訴訟のかなりの部分に対処するなど、長期的な業績に向けてわれわれを位置づけている」と述べた。
同社は複数の大きな訴訟を抱えている。いわゆる永遠の化学物質(PFAS)を巡る法廷闘争は歴史上最大規模の公害裁判の1つとなりそうだが、化学物質をめぐる請求の一部に対して同社は125億ドルを支払うことで合意している。この解決案に関して103億ドルの税引き前費用を計上し、予想通りに業績から調整された。
同社はまた、米軍戦闘部隊に供給した耳栓が聴力障害につながったとする20万件以上の訴訟も抱えている。アナリストからは、解決にはそれだけで数十億ドルかかるとの予想も出ている状況。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益(調整後):2.17ドル(予想:1.73ドル)
・売上高:83.3億ドル(予想:78.6億ドル)
・営業キャッシュフロー(調整後):15.1億ドル(予想:12.7億ドル)
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):2.25~2.40ドル(予想:2.47ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):8.60~9.10ドル(従来:8.50~9.10ドル)(予想:8.61ドル)
・既存事業売上高:-3~0%
・営業キャッシュフロー(調整後):59~63億ドル(従来:58~63億ドル)
(NY時間09:45)
3M<MMM> 108.86(+4.59 +4.40%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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