米最高裁はバイデン大統領の学生ローン返済免除措置は権限逸脱と判断=米国株個別
米最高裁はきょう、バイデン大統領が政策の柱とする学生ローン返済免除措置が政府の権限を逸脱していると判断した。4000万人を超える借り手が影響を受ける。採決は6-3と、保守派・リベラル派で票が分かれ、共和党が支配する6州の訴えを認めた。学生ローン返済免除プログラムは30年で4000億ドルのコストがかかるとの試算もある。
このニュースを受けて、学生ローンのソーファイ・テクノロジーズ<SOFI>が激しく上下動する場面が見られた。ニュースが伝わった直後は買いが強まり、取引所は売買を一時中断した。しかし、売買再開後は売りが強まっている。バイデン政権と議会が合意した財政責任法の中に、学生ローンの返済猶予の終了が含まれていたことを受けて、ソーファイ株は今月約26%上昇していた。最高裁の判決で材料出尽くし感が出たのかもしれない。
一方、米大手銀のアナリストからは、米最高裁判決はウォルマート<WMT>のような小売業よりも裁量的商品の構成比が高いターゲット<TGT>のようなディスカウンターにとって、ネガティブなきっかけになる可能性があるの指摘も出ている。
【企業概要】ソーファイ
借入れ・貯蓄・支出・投資の為の会員向け金融サービスをワンストップで提供する。スピード・品揃え・コンテンツ・利便性を備えた、学生ローンや住宅ローンなどを含む包括的な金融商品を扱う他、モバイルアプリやウェブサイト上で、会員のその日の金融生活で何が起こっているかをパーソナライズして示す。
(NY時間12:52)
ソーファイ<SOFI> 8.52(-0.19 -2.18%)
ターゲット<TGT> 132.52(-0.39 -0.29%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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