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ダウ平均は680ドル超の急反落 クレディスイスの信用不安でリスク再燃=米国株前半

株式 

NY株式15日(NY時間12:24)
ダウ平均   31472.58(-682.82 -2.12%)
ナスダック   11286.60(-141.55 -1.24%)
CME日経平均先物 26340(大証終比:-710 -2.69%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は680ドル超の急反落。SVBの破綻をきっかけに米国株はこの1週間で急速に下落したが、前日は米当局が積極的な対応を打ち出したこともあり、金融システム全体への波及は限定的との楽観論が広まった。

 急落していた米地銀株も買い戻しを強めていたが、市場の不安が完全に払しょくされたわけではない中、今度は経営難に陥っているスイスのクレディスイスへの懸念が重石になった。

 同行の筆頭株主であるサウジ国立銀行のクダイリー会長が「追加の流動性支援の要請があってもこれ以上は支援を行うことは絶対にない」とインタビュイーで述べたことが不安感を引き越している。クレディ・スイスのCDSは深刻な懸念を示す水準に近づいている。他の欧州銀株にも売りが広まり、金融システムへの懸念が再燃しているようだ。

 市場は来週のFOMCに注目し、FRBが高金利の状態をより長く維持するというこれまでのシグナルを推進するのか、それともタカ派政策を抑制する措置を講じるのか、手掛かりを探っている。現状では0.50%ポイントの利上げの可能性は完全に後退しているほか、0.25%ポイントが35%、据え置きが65%程度と確率が一時逆転する場面も見られていた。現在は半々といったところ。

 市場からは「経済、金融政策、金融システムに対する全体的な評価が難しくなっており、それ自体がリスクに対するより慎重なアプローチを正当化する」といった声や、「最近の低迷で投資家心理はさらに弱気になっているものの、下げを期待したポジション形成を強めるほど悲観的にはなっていない。ただ、FRBの政策転換はまだ期待できない」といったコメントが聞かれる。

 再び金融システムへの不安が高まる中、銀行株が再び売りに押されている。大手銀が揃って下落しているほか、時間外で買い戻しを強めていた地銀株も下げ幅を広げる動き。ファースト・リパブリック<FRC>はS&Pによるジャンク級への格下げもあり大幅安となっている。ただ、チャールズ・シュワブ<SCHW>はプラス圏に浮上。クレディスイス<CS>のADRは24%安。

 なお、きょうは引け後にアドビ<ADBE>やファイブビロウ<FIVE>の決算が予定。

ファースト・リパブリック<FRC> 31.87(-7.76 -19.58%)
チャールズ・シュワブ<SCHW> 57.57(+0.89 +1.56%)
クレディスイス<CS> 1.89(-0.62 -24.70%)

JPモルガン<JPM> 127.86(-6.76 -5.02%)
シティグループ<C> 44.64(-2.76 -5.82%)
バンカメ<BAC> 28.11(-0.65 -2.26%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 38.17(-2.01 -4.99%)
ゴールドマン<GS> 305.02(-17.13 -5.32%)
モルガン・スタンレー<MS> 84.09(-5.88 -6.54%)

アップル<AAPL> 150.62(-1.97 -1.29%)
マイクロソフト<MSFT> 262.11(+1.32 +0.50%)
アマゾン<AMZN> 94.77(-0.11 -0.12%)
アルファベットC<GOOG> 94.87(+0.62 +0.66%)
テスラ<TSLA> 178.64(-4.62 -2.52%)
メタ・プラットフォームズ<META> 194.38(+0.36 +0.19%)
AMD<AMD> 86.83(-0.62 -0.71%)
エヌビディア<NVDA> 234.80(-5.83 -2.42%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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