ダウ平均は小幅に3日続落 依然として上値は重く下げに転じる=米国株前半
NY株式9日(NY時間12:50)
ダウ平均 32721.37(-77.03 -0.23%)
ナスダック 11545.82(-30.18 -0.26%)
CME日経平均先物 28320(大証終比:-50 -0.17%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅に3日続落。取引開始前に発表の米新規失業保険申請件数が予想外に増加したことから、タイトな労働市場への警戒感が一服し、株式市場は買い優勢で始まった。しかし、明日の米雇用統計の結果待ちの雰囲気が強い中、依然として上値は重く下げに転じている。
今週のパウエルFRB議長の議会証言で市場には、FRBに対するタカ派な雰囲気が広がっている。今月のFOMCでは0.50%の大幅利上げの確率を80%近くまで高め、ターミナルレート(最終到達点)の予想も5.50-5.75%に上方修正している状況。
パウエル議長は前日の下院での証言で、「利上げペースは決定していない」と前々日の上院での証言で急速に高また市場の期待にブレーキをかける言及をしていたが、市場のタカ派期待は高まったままとなっている。明日の米雇用統計も前回ほどではないが、堅調な雇用を示すのではとの見方も出ており、米株式市場を圧迫しているようだ。
ただ、材料の割には米株式市場は値を保っている印象もある。昨年からの一連の動きで株式市場はFRBの利上げをかなり織り込んでいる面もあり、警戒されている景気後退がどの程度なのか確認したい意向もあるのかもしれない。
市場からは「労働市場の緩和とインフレ鈍化を確認し始めたら、FRBは一旦利上げを停止するだろう。ただ、その後もFRBは金利を高止まりさせ、市場からインフレ期待を後退させようとするだろう。経済が減速したり、景気後退に陥ったりしても、金利は制限的なままなので、市場にとってはさらに不利になる」とのコメントも出ている。
カルフォルニア州で銀行業務を営むシルバーゲート・キャピタル<SI>が急落。同社はFTXの破綻を受けて、その存続に疑義が生じている。同銀は前日引け後に、適用される規制プロセスに従い、秩序ある方法で業務を縮小し、銀行を自主的に清算すると発表した。
GE<GE>が上昇。取引開始前に投資家説明会を開催しており、同社の航空宇宙部門が長期的に1桁台半ばから後半の成長を遂げ、同期間に純利益と同程度のフリーキャッシュフロー(FCF)を生み出すはずだと述べたことが材料視されている。
シルバーゲート<SI> 3.88(-1.03 -20.98%)
GE<GE> 92.76(+5.78 +6.65%)
アップル<AAPL> 153.62(+0.75 +0.49%)
マイクロソフト<MSFT> 256.34(+2.64 +1.04%)
アマゾン<AMZN> 94.78(+0.86 +0.92%)
アルファベットC<GOOG> 94.55(-0.10 -0.11%)
テスラ<TSLA> 178.31(-3.69 -2.03%)
メタ・プラットフォームズ<META> 184.23(-0.74 -0.40%)
AMD<AMD> 85.43(+0.06 +0.06%)
エヌビディア<NVDA> 239.21(-2.60 -1.07%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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