ドル安一服、ドル円は104円90銭台まで
ドル安一服、ドル円は104円90銭台まで
ユーロドル1.1810台まで、じりじりとドルの買い戻しに
トルコ中銀まさかの据え置き、ドルリラでリラは史上最安値を更新
【東京市場】前日のドル安円高に対する調整が目立つ
ドル円は104円台後半での推移。昨日の海外市場で、ポイントとなる105円ちょうどをしっかり割り込むと、
短期筋からのドル売りを誘う形で104円34銭まで値を落とした。
安値からは少し値を戻し104円50銭台で東京朝を迎えると、午前中はドル円の買い戻しが優勢に。
ユーロドルや豪ドルドルが値を落としており、ドル全般に前日のドル買いに対する調整が入る展開。
ラトクリフ米国家情報長官が、イランとロシアが米国の有権者情報を不正に取得したと発表し、
米大統領選挙への介入を試みていると警告したことなどがリスク警戒のドル買いにつながった面も。
昼前に104円75銭を付けた後はもみ合いに転じ、少し頭を抑えられる場面も。
前日の海外市場でのドル安進行の印象が強く、積極的なドルの買い戻しにつながっていない。
また日本株が軟調で円買いが入りやすくなっている面も。
【ロンドン市場】ドルの買い戻し傾向
ドル売りに対する調整の動きが継続。東京午後からロンドン朝にかけてはドル売りが入る場面も
その後ドルの買いもどしに。昨日まで3日続けてのドル売りに調整ムードが広がっている。
ドル円は朝方104円台半ば割れもすぐに戻して104円70銭台を付けるなどしっかり。
ユーロドルは1.18台前半推移。
トルコ中銀は予想外の金利据え置き。リラはドルに対する史上最安値を更新。
事前の見通しではほとんどの専門家が利上げを予想していた。
後期流動性貸出金利は13.25%から14.75%に引き上げ、
政策金利での資金調達を制限することで、事実上の引き締めとする姿勢を示した格好。
発表後は一気にリラ売りが強まり、ドルリラは一時7.9797と史上最高値(リラ安)を更新した。
【NY市場】ドル円一時104円90銭台
ドル円は一時104円90銭台まで上昇する展開に。
ドル安一服ムードがNY市場でも目立った。
追加経済対策への期待感自体は継続。
ペロシ下院議長は追加経済対策の合意について
すぐそこにある。協議に進展みられると発言している。
【本日の見通し】大統領候補者討論会にらむ
午前10時(現地時間では22日夜)からの大統領候補者討論会に注目が集まっている。
第2回の討論会が中止となり、今回が最後の討論会。
バイデン氏が世論調査で7%程度のリードを保っており
今回の討論会で差を縮めることができないとトランプ大統領にとってはかなり厳しい状況となる。
ドル円は討論会までは104円台後半推移。
その後は討論会次第となるが、バイデン氏に目立った失点がなければ、104円台後半を中心としたレンジ取引が継続か。
少しドルの頭が重くなる可能性も。
【本日の戦略】討論会次第
討論会の状況次第。
大統領選はバイデン氏のリードが続く。
2016年は逆転したとはいえ、直前の支持率の差は2.9%程度、
バイデン氏の7%リードはかなり大きい。
ここでトランプ氏が差を縮めないと厳しい状況。
トランプ大統領の巻き返しが見られると、ドル円は105円台の回復も。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《10/22 木曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 104.59 1.1860 124.06
高値 104.92 1.1867 124.09
安値 104.48 1.1812 123.65
終値 104.86 1.1818 123.94
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《10/22 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 23474.27 -165.19
DOW 28363.66 +152.84
S&P 3453.49 +17.93
Nasdaq 11506.01 +21.32
FTSE 5785.65 +9.15
DAX 12543.06 -14.58
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《10/22 木曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=40.64(+0.61 +1.52%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1904.60(-24.90 -1.29%)
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《10/22 木曜日に発表された主な経済指標》
【ユーロ圏】
ドイツGfK消費者信頼感調査(11月)15:00
結果 -3.1
予想 -3.0 前回 -1.7(-1.6から修正)
消費者信頼感指数(速報値)(10月)23:00
結果 -15.5
予想 -15.0 前回 -13.9
【香港】
消費者物価指数(9月)17:30
結果 -2.2%
予想 -0.3% 前回 -0.4%(前年比)
【トルコ】
中銀政策金利(10月)20:00
結果 10.25%
予想 12.0% 前回 10.25%(トルコ中銀政策金利)
【米国】
新規失業保険申請件数(10/11 – 10/17)21:30
結果 78.7万件
予想 87.0万件 前回 84.2万件(89.8万件から修正)(前週比)
結果 837.3万件
予想 962.5万件 前回 939.7万件(1001.8万件から修正)(継続受給者数)
景気先行指数(9月)23:00
結果 0.7%
予想 0.6% 前回 1.4%(1.2%から修正)(前月比)
中古住宅販売件数(9月)23:00
結果 654.0万件
予想 630.0万件 前回 598.0万件(600.0万件から修正)
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《10/22 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*ラトクリフ米国家情報長官
イランとロシアが大統領選を妨害している。
イランとロシアは有権者の個人情報に不正アクセス。
イランはトランプ米大統領に不利な情報を流し、選挙を妨害した。
*ペロシ米下院議長
追加経済対策の合意がすぐそこにある。
今週は協議に進展が見られている。
ウイルス救済の合意は急務。
われわれは合意に達することができると期待。
【英国】
*ホールデン英中銀委員
マイナス金利について新たに付け加えて話すことはない。
マイナス金利については研究中であるが、それは導入することを意味せず。
*スナク英財務相
自営業者の収入への支援策を増額。
より多くの労働者が支援策にアクセスできるよう変更。
雇用創出策がより広く行き渡るようにする。
給付金は過去に遡って支給。
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《本日予定されている主な経済指標》
【NZ】
消費者物価指数(第3四半期)6:45
予想 0.9% 前回 -0.5%(前期比)
予想 1.7% 前回 1.5%(前年比)
【英国】
GFK消費者信頼感(10月)8:01
予想 -28 前回 -25
小売売上高(9月)15:00
予想 0.2% 前回 0.8%(前月比)
予想 3.7% 前回 2.8%(前年比)
CIPS製造業PMI・速報値(10月)17:30
予想 53.1 前回 54.1
CIPS非製造業PMI・速報値(10月)17:30
予想 53.9 前回 56.1
【日本】
全国消費者物価指数(9月)08:30
予想 0.0% 前回 0.2%(前年比)
予想 -0.4% 前回 -0.4%(生鮮食料品除くコア・前年比)
【シンガポール】
消費者物価指数(9月)14:00
予想 0.1% 前回 0.6%(前月比)
予想 -0.3% 前回 -0.4%(前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・速報値(10月)16:30
予想 55.0 前回 56.4
ドイツ非製造業PMI・速報値(10月)16:30
予想 49.4 前回 50.6
ユーロ圏製造業PMI・速報値(10月)17:00
予想 53.0 前回 53.7
ユーロ圏非製造業PMI・速報値(10月)17:00
予想 47.0 前回 48.0
【米国】
製造業PMI・速報値(10月)22:45
予想 53.5 前回 53.2
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員