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ドル円一時107円台、円安強まる

見通し 

ドル円一時107円台、円安強まる

ユーロ円は126円台まで上昇する展開に、ドル円以外はドル安でユーロドルなど上昇

NZ中銀予想外の追加緩和、LASP(量的緩和)を600億から1000億NZドルへ

【東京市場】NZ中銀予想外の追加緩和

 ドル高の動きが優勢となった。ドル円は一時106円80銭前後まで。
ユーロドルが1.1740台から1.1711まで値を落とすなど、ドルは全面高基調に。
 米中関係の緊張が意識されており、流動性の高いドルを買う動きが広がっている。
昨日の海外市場でユーロドルの1.18台での買いに慎重姿勢が見られ、いったん調整が広がっている面も。
 
 NZドルは振幅後やや頭の重い展開。
11時に結果が発表されたNZ中銀金融政策理事会は、政策金利を事前見通し通り据え置いたものの、
量的緩和策であるLASP(大規模資産購入プログラム)をこれまでの最大600億NZドルから1000億NZドルに拡大する追加緩和を実施。
一気にNZドル売りが広がった後、いったん発表前の水準まで戻すも、その後再びNZドル売りという流れに。
 NZドルに関しては100日以上続いた新型コロナウイルスの国内感染者がゼロが崩れたことで、
昨日から売りがやや優勢となっていた。その中でのサプライズなQE拡大にもう一段の売りも、少し戻すという格好に。

【ロンドン市場】英指標、6月月次データがしっかり

ドル円は107円前後まで上昇。リスク選好からの円安の動きが広がった。
米株先物時間外取引が大きく上昇しており、ドル円、クロス円を押し上げる展開となった。
NY原油が42ドル台にしっかりと乗せるなど、市場全体にリスク選好の流れ。
 ドル円を除くとリスク選好でのドル売りの動きが優勢に。
ユーロドルは東京午後に付けた1.1711から1.1780に迫る動き。ポンドドルも1.3016から一時1.3060台まで。
もっとももっともユーロポンドでユーロ買いポンド売りの動きが広がったことで、ポンドドルの上昇は続かず。
 
 ポンドは15時に発表された英指標も序盤の買いを支えた。
第2四半期GDPはほぼ予想通りとは言え前期比-20.4%のかなり厳しい数字となり、
前期の-2.2%と合わせてテクニカルリセッション入りとなった。ただ、ほぼ織り込みが済んでおり、
市場は同時刻に発表された6月の鉱工業生産、製造業生産高、月次GDPの好結果を当初は好感してポンド買いに回った形。
ただ、その後は欧州との状況の違いなどを意識してユーロポンドでのユーロ買いポンド売り。
0.8990前後の水準から0.9050に迫る、同通貨ペアとしては大きな動きに。

【NY市場】ドル円しっかり

 米消費者物価指数の好結果もあり、ロンドン市場から続いたドル高円安の流れが強まり、
一時107円台を付ける動きが見られた。
 しかしそこで一服感が出た格好で調整が入り106円60銭台まで急落する場面も。
その後再びドル高に転じ107円手前を付けるなど基本的には堅調な動きに。
 

【本日の見通し】ドル高基調継続へ

 ドル円は107円台を付けた後、少し調整が入っているが
基本的にはしっかりの展開。

 NY朝に107円台を付けた後、いったん調整が入った後NY午後のトライでは107円手前までとなっており
大台超えのドル買い円売りには慎重姿勢が継続も、押し目も限定的で
上値を再びトライする可能性が高そう。

 ユーロ円などクロス円も基本的にはしっかり
株高の流れが継続しておりリスク選好の円売りが出やすい。

 雇用統計の控える豪ドルは結果次第の面が大きい。
正規雇用の回復が見られないようだと、豪ドル売りの動きも。
 

【本日の戦略】押し目買い

 ドル買い基調継続も、突っ込んだ買いは避けたい。
106円台での買い場を探る展開に。
スウィングは少しゆっくり買い下がる手もありそう。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《8/12 水曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  106.49  1.1740  125.02
高値  107.01  1.1816  126.21
安値  106.44  1.1711  124.95
終値  106.91  1.1784  125.98
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《8/12 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  22843.96 +93.72
DOW   27976.84 +289.93
S&P    3380.35 +46.66
Nasdaq  11012.24 +229.42
FTSE   6280.12 +125.78
DAX   13058.63 +111.74
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《8/12 水曜日の商品市場》
NY原油先物9月限(WTI)(終値)
1バレル=42.67(+1.06 +2.55%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1949.00(+2.70 +0.14%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《8/12 水曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
雇用統計(7月)08:00
結果 4.2%
予想 4.3% 前回 4.3%(失業率)

【日本】
マネーストックM2(7月)08:50
結果 7.9%
予想 8.4% 前回 7.3%(7.2%から修正)(前年比)

【NZ】
NZ中銀政策金利(8月)11:00
結果 0.25%
予想 0.25% 前回 0.25%(NZ中銀政策金利)

【英国】
実質GDP(速報値)(2020年第2四半期)15:00
結果 -20.4%
予想 -20.7% 前回 -2.2%(前期比)
結果 -21.7%
予想 -22.3% 前回 -1.7%(前年比)

鉱工業生産指数(6月)15:00
結果 9.3%
予想 9.0% 前回 6.2%(6.0%から修正)(前月比)
結果 -12.5%
予想 -13.1% 前回 -20.0%(前年比)

製造業生産高(6月)15:00
結果 11.0%
予想 10.0% 前回 8.3%(8.4%から修正)(前月比)
結果 -14.6%
予想 -15.0% 前回 -23.1%(-22.8%から修正)(前年比)

貿易収支(6月)15:00
結果 -51.16億ポンド
予想 -45.0億ポンド 前回 -17.65億ポンド(-28.05億ポンドから修正)(商品貿易収支)
結果 53.36億ポンド
予想 26.0億ポンド 前回 76.64億ポンド(42.96億ポンドから修正)(貿易収支)

【ユーロ圏】
ユーロ圏鉱工業生産(6月)18:00
結果 9.1%
予想 10.0% 前回 12.3%(12.4%から修正)(前月比)
結果 -12.3%
予想 -11.6% 前回 -20.4%(-20.9%から修正)(前年比)

【南アフリカ】
SACCI景況感指数(7月)18:30
結果 82.8

小売売上高(6月)20:00
結果 -7.5%
予想 -5.0% 前回 -11.9%(-12.0%から修正)(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(7日までの週)20:00
結果 6.8%
予想 N/A 前回 -5.1%(前週比)
 
消費者物価指数(7月)21:30
結果 0.6%
予想 0.3% 前回 0.6%(前月比)
結果 0.6%
予想 0.2% 前回 0.2%(コア・前月比)
結果 1.0%
予想 0.7% 前回 0.6%(前年比)
結果 1.6%
予想 1.1% 前回 1.2%(コア・前年比)
 
月次財政収支(7月)3:00
結果 -630億ドル
予想 -900億ドル 前回 -1197億ドル

【ブラジル】
小売売上高(6月)21:00
結果 0.5%
予想 -2.8% 前回 -7.2%(前年比)
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《8/12 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【NZ】
*アーダーン首相
9月19日に予定されている議会の解散を延期する。
選挙日程を延期するかどうかについては、まだ決定していない。

*NZ中銀金融政策理事会
政策金利を事前予想通り据え置き。
大規模資産購入プログラムを1000億NZドルへ拡大。
目的を果たすために小売金利の引き下げにつなげることで合意。
今後の追加緩和のための金融ツールの活用は、物価と雇用の見通しによる。
こうしたツールにはマイナス金利(ネガティブOCR)を含む。また海外資産の購入も選択肢。
ここ数カ月NZは新型コロナウイルスの感染拡大を抑制し、規制緩和と経済活動再開を可能とした。
直近の指標は5月の委員会での予測よりも生産と雇用が早く回復したことを示している。
最近の支出にはペンとアップ需要(ロックダウンの反動)も含まれている。
新型コロナウイルスの感染拡大の封じ込めにかかっている。
ベースラインシナリオにはマイナス面のリスク
国境の制限により移民や観光業は大幅に削減。活動見通しは地域や業界により異なる。
輸出は依然堅調もNZドル高により部分的に相殺
国内活動への支援は、企業・家計への政府の支出を通じて提供。
今後も支援は行われていくが、政策は変化して行く。
発表済みの賃金助成金の終了が雇用の減少と同時に起こる可能性が高い。
金融政策は今後も経済支援を提供
商業銀行の資金調達コストと貸出金利の低下によって金融政策の効果が証明される
委員会はその役割を満たすために、必要に応じて追加刺激策を提供する。

*オアNZ中銀総裁 
今回の決定は今日最終的に決められた。
新型コロナウイルスのアウトブレイクによる変化はない
アウトブレイクについては公開情報以外は知らない
金融機関はマイナス金利導入準備を順調に進めている。
3月に示した政策金利(OCR)を来年3月まで現状維持するとのガイダンスを維持
財政政策は危機対応を維持
NZドルの上昇には輸出の回復による調整が入っている
リスクは依然としてダウンサイド
債券利回りを積極的に下げたい
債券利回りの目標水準を持っていない
金融政策にはまだ多くの手段がある
現時点の状況で海外資産購入はふさわしくない
住宅ローンの延期を計画
 
*ホークスビーNZ中銀総裁補
債券購入制限を拡大
量的緩和の前倒しを約束
毎週の債券購入の柔軟性を維持
-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【英国】
RICS住宅価格(7月)8:01
予想 -5% 前回 -15%

【日本】
国内企業物価(7月)8:50
予想 0.4% 前回 0.6%(前月比)
予想 -1.1% 前回 -1.6%(前年比)

【豪州】
雇用者数(7月)10:30
予想 3.00万人 前回 21.08万人

失業率(7月)10:30
予想 7.8% 前回 7.4%

【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数・確報値(7月)15:00
予想 -0.5% 前回 -0.5%(前月比)
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前年比)

ドイツ調和消費者物価指数・確報値(7月)15:00
予想 -0.5% 前回 -0.5%(前月比)
予想 0.0% 前回 0.0%(前年比)

【米国】
新規失業保険申請件数(8日までの週)21:30
予想 110.0万件 前回 118.6万件

輸入物価指数(7月)21:30
予想 0.5% 前回 1.4%(前月比)
予想 -3.1% 前回 -3.8%(前年比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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