【米雇用統計】雇用の回復傾向は継続も、伸びは鈍化へ~米非農業部門雇用者数

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて一時大きく落ち込んだ米雇用も、ここにカ月は大きな改善を示しています。ただ、新型コロナウイルス感染第二波懸念が広がる中で好調さを維持できるのか。今後の米金融政策動向や、さらには大統領選などにも影響を与える重要なファクターだけに注目が集まっています。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、3月から大きく落ち込んだ非農業部門雇用者数(NFP)は、4月に前代未聞の2078.7万人減(確報値、速報時点では2053.7万人)を記録しました。ただ、経済への悪影響のピークは4月中ではとの見方が強いこともあり、5月は269.9万人の大幅増(改定値)、6月は480万人増とさらに雇用者が増加しています。
ただ、3月・4月の雇用者の減少は計2216万人に及んでおり、5月と6月を足しても約1/3の回復といったところ。まだ厳しい状況が続いています。
 
 なお4月に14.7%まで悪化した失業率は、2カ月連続で改善を示しましたが、前回11.1%までの改善にとどまっており、まだかなり高めの水準です。

 こうした状況を受けて今回の雇用統計ですが、非農業部門雇用者数は163.5万人増、失業率は10.5%への改善が見込まれています。
大きな改善ではありますが、ペースはかなり鈍ってきたという印象。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、飲食店や小売店などを中心に倒産した会社も目立ち、雇用が戻り切っていないこと。ロサンゼルスやフェニックスなど人口の多い都市を抱えるサンベルト地区での新型コロナウイルスの感染拡大第2波の勢いが強く、大規模店舗の再開などへの警戒感が見られることなどが背景にあります。

 今回のロックダウンで雇用的には最も影響を受けたのが、新型コロナウイルスの感染拡大前の1230万人から623万人までと、雇用者数が約半減したレストラン・バーなどの飲食店部門。ロックダウン緩和でこの2カ月で917万人と以前の雇用者数の約4分の3程度までは雇用が回復してきており、直近の雇用者数回復を支える分野となっています。しかし、カリフォルニア州で13日、州内全域でレストランの屋内営業を再び禁止。サンベルト以外でも、NY市では屋内営業の再開を延期するなど厳しい状況が見られ、思ったほどの回復が進まないという懸念があります。

 週間ベースの新規失業保険申請件数がここにきて2週連続で増加し、30日発表の7月19日-25日分は143.4万件と5週ぶりの高い水準となりました。こうした状況を考えると、雇用統計の予想程度の伸び鈍化は十分にありそう。それ以上に雇用の伸びが鈍化しているケースも十分にありそうです。

 雇用の厳しい状況は米FRBによる緩和政策の長期化期待などにつながり、ドル売りが広がる可能性があるだけに、要注意です。

MINKABU PRESS 山岡和雅
 

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執筆者 : MINKABU PRESS

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