米ドル/円 上値は重いが、動きにくい
サポートの目安は109.30
先週の米ドル/円は、概ね109.555から110.15の間で小動きとなりました。
一時、新型コロナウィルスに対する警戒感が和らいだことでリスクオンとなり米ドル/円は110円を上回りましたが、その後、武漢での検査基準の変更による新型コロナウィルス感染者数の急増で週後半に軟調な展開となっています。
本日は、朝方に中国の金融緩和の報道から109.85まで上昇しましたが、弱い本邦GDPの結果を受け、やや軟調に推移しています。なお、109.70台では買いも散見されおり、その後は109.72から109.82の狭いレンジで保ち合いが続いています。
本日は、米国市場がプレジデントデーで株式市場などが休場で、本日午後に発表される本邦12月鉱工業生産(確報値)以外は、注目度の高い経済指標も見当たらないため、引き続き新型コロナウィルスがらみの報道に注目です。
ただし、昨年から引き続き、新型コロナウィルスの報道後においても、リスクオン・リスクオフのどちらの場合であっても日本円と米ドルが同じ方向に売買される傾向が強く、米ドル/円のボラティリティは低く推移するものと思われます。
テクニカル的な観点では、引き続きレジスタンスは110円前後、サポートは目先、日足転換線の位置する109.72、その下が週足の13週移動平均線や日足基準線が位置する109.30と見ており、ストキャスティクスが下降基調となっていることから、保ち合いながらもやや弱含みでの推移を予想します。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
執筆者 : 山口哲也|フジトミ証券株式会社 チーフテクニカルアナリスト
株式会社フジトミ 国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト 金融機関でアナリストとして経験を積んだのち株式会社フジトミ入社。幅広い手法を網羅した緻密な分析とわかりやすい解説が好評。日経CNBC・東京MXテレビ等メディア出演多数。