日経平均株価年初来高値更新!次の展開は?
短期的にはダマシの可能性あるが
日経平均株価が年初来高値を更新しました!米国株高や円安進行を背景に日経平均株価が16日に1.2%上昇。ついに年初来高値を更新しました。
年初来高値を更新したということは、今年株を買った投資家が含み益に転じている状態を表します。ですので株価が年初来高値を更新したタイミングは、これまで含み損を抱えていた投資家が、含み益に転じ、投資家心理が好転するタイミングでもあります。システムトレードでは株価が高値を更新したタイミングでの投資家心理好転を狙って買いポジションを持つ順張り戦略という戦略があり、今のタイミングはまさにこの順張り戦略にシグナルが点灯した状態と言えるでしょう。
順張り戦略は上昇相場に入れば大きな利益が期待できる一方、勝率が約40%と低いという弱点があります。ざっくり考えると高値を更新したタイミングで10回仕掛ければ、4勝6敗ということです。ですので、順張り戦略で仕掛ける場合には、今回の高値更新がダマシかどうかを考えることが重要です。
私は今回は短期的にはダマシの可能性があると考えます。確かに日経平均株価は年初来高値を更新しましたが、アベノミクスバブル以来の高値24448円の更新まではまだ見えていませんし、マザーズ指数に関しては依然下落トレンドが続いています。ですので今回の日経平均株価で年初来高値を更新したからといって、本格的に日本株が上昇トレンドに入ったと考えるのは早計で、むしろ米国株や為替による一時的な急騰と捉えたほうがよいと考えています。ですので相場全体が強いというよりは、超大型株や円安メリットのある自動車、電気機器といった業種が上昇する一方、小型株や新興株はさほど上がらない展開になるのではないかと考えています。ただ12月以降は株価は上がりやすい傾向が見られるため、今回がダマシであっても再度高値を更新してくれば、次はある程度上値が見込めるのではないかと期待しています。17日の日経平均株価は小幅安と予想します。
フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。