米10年債利回り1.7%台回復=外為どっとコム総研 神田卓也
米10年債利回り1.7%台回復
昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%上昇。香港紙が、中国はファーウェイへの制裁緩和などを条件に米農産品の購入を拡大する方針と報じた事を受けて米長期金利が上昇する中、一時107.58円前後まで上値を伸ばした。なお、米中協議を巡る香港紙の報道によると、両国は実務者レベルで合意の文言について議論しているとの事だ。
ユーロ圏、米国、日本と続く主要国の金融政策発表を間近に控え、皮肉にも世界レベルで長期金利が反転上昇している。米中の対立緩和期待を呼び水に、債券買いに大きく傾いたポジションの巻き戻しが起きているようだ。8月に一時1.4%台に低下していた米10年債利回りは昨日のNY市場で1.7%台を回復しており、ドル/円相場を支えた。本日も、米長期金利の動きが注目される。
執筆者 : 神田卓也|株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 証券株式会社を経て、1991年㈱メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年同社入社。