ダウ平均が大幅高 自動車への関税が4月2日まで延期と伝わる=米国株概況
NY株式5日(NY時間16:30)(日本時間06:30)
ダウ平均 43006.59(+485.60 +1.14%)
S&P500 5842.63(+64.48 +1.12%)
ナスダック 18552.73(+267.57 +1.46%)
CME日経平均先物 37660(大証終比:+240 +0.64%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅高。上げ幅が一時600ドル超に達する場面も見られた。ナスダックも序盤は下げていたもののプラス圏に浮上し、大幅高となっている。
序盤は2月のADP雇用統計が予想を大きく下回ったことに圧迫されていた。ただ、ルトニック米商務長官が、トランプ大統領が、カナダとメキシコを巡り決定をすると述べたことで買い戻しが膨らんでいる。この日のISM非製造業景気指数が予想を上回ったことも安心感に繋がった模様。関税については、自動車への関税賦課が4月2日まで延期されるとのニュースも流れている。これを受けて自動車株は上昇。
トランプ大統領は前日夜の議会演説で、米経済を立て直すための政策を擁護する中で、関税の調整期間があるかもしれないことを認めていた。ただ、トランプ大統領とカナダのトルドー首相が会談を行っているが、不調に終っている。
このところの市場は弱い米経済指標に敏感になっているが、リセッション(景気後退)のリスクが高まりを示すシグナルが発せられているとの指摘も出ている。
一方、強気な見方も根強い。「市場は不確実性を嫌う。しかし、米企業の成長に注目すれば、2025年と2026年には2桁成長が見込まれる。現時点では、押し目買いだ」との声も聞かれた。
サイバーセキュリティのクラウドストライク<CRWD>が決算を受け下落。ガイダンスを嫌気しており、第1四半期、通期とも予想を下回る1株利益の見通しを示した。
クラウドコンテンツ管理プラットフォームのボックス<BOX>が決算を受け下落。ガイダンスが嫌気されており、第1四半期の見通しは1株利益、売上高とも予想を下回った。
航空部品のアストロニクス<ATRO>が決算を受け大幅高。売上高は予想を上回ったほか、ガイダンスでも予想を上回る売上高見通しを示した。
スポーツ用品販売のフットロッカー<FL>が決算を受け上昇。第4四半期の既存店売上高が予想を上回った。警戒感が強まっていただけに安心感に繋がったようだ。
家庭用プール製造のレイサム<SWIM>が決算を受け急伸。売上高が予想を上回った。通期ガイダンスでも売上高、EBITDAとも予想を上回る見通しを示した。
ロボットシステムの設計開発を手掛けるエアロバイロンメント<AVAV>が決算を受け下落。1株利益、売上高とも予想を下回ったほか、通期のガイダンスも公表し、1株利益、売上高とも見通しを下方修正した。
モデルナ<MRNA>が大幅高。同社はメルク<MRK>と共同で開発しているがんワクチンの2027年までの発売を見込んでおり、実現すれば、かなり大きな収益機会となる可能性があると伝えられている。
クラウドストライク<CRWD> 365.44(-24.72 -6.34%)
ボックス<BOX> 32.39(-1.08 -3.23%)
アストロニクス<ATRO> 24.91(+4.95 +24.80%)
フットロッカー<FL> 18.26(+0.89 +5.12%)
レイサム<SWIM> 7.47(+2.01 +36.81%)
エアロバイロンメント<AVAV> 135.69(-6.21 -4.38%)
モデルナ<MRNA> 35.21(+4.84 +15.94%)
アップル<AAPL> 235.74(-0.19 -0.08%)
マイクロソフト<MSFT> 401.02(+12.41 +3.19%)
アマゾン<AMZN> 208.36(+4.56 +2.24%)
アルファベットC<GOOG> 174.99(+2.38 +1.38%)
テスラ<TSLA> 279.10(+7.06 +2.60%)
メタ<META> 656.47(+16.47 +2.57%)
AMD<AMD> 101.67(+0.92 +0.91%)
エヌビディア<NVDA> 117.30(+1.31 +1.13%)
イーライリリー<LLY> 929.72(+18.66 +2.05%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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