東京株式(大引け)=548円安、半導体関連などへの売りが顕著で続急落
28日の東京株式市場は前日に続き半導体主力株などが売り込まれ、日経平均株価は大きく水準を切り下げ、一時3万9000円台を下回る場面もあった。
大引けの日経平均株価は前営業日比548円93銭安の3万9016円87銭と続急落。プライム市場の売買高概算は19億7696万株、売買代金概算は5兆474億円。値上がり銘柄数は1093、対して値下がり銘柄数は511、変わらずは37銘柄だった。
きょうの東京市場は前日に続き主力ハイテク株への売り圧力が顕著だった。特に半導体セクターの軟調が際立ち、データセンター関連として買われた電線株も利食い急ぎの動きが表面化し日経平均を押し下げた。前日の米国株市場では、中国のAIスタートアップが開発した低コストのAI新モデルが、ハイスペックで高価なAI用半導体の需要を減退させるとの思惑から、エヌビディア<NVDA>などが記録的な下げに見舞われ、半導体セクター全般にも売りが広がった。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の下げも大きくなり、東京市場もリスク回避目的の売りがかさんだ。一方、内需株は中小型株中心に買われる銘柄が目立ち、値上がり銘柄数が全体の3分の2を占めている。売買代金も膨らみ、昨年12月20日以来となる5兆円台に乗せた。
個別では、売買代金首位のディスコ<6146>が安く、同2位のアドバンテスト<6857>が値下がり率でトップとなる急落をみせるなど半導体関連株への売りが加速した。フジクラ<5803>、古河電気工業<5801>など電線株も大きく値を下げた。このほか、三菱重工業<7011>、日立製作所<6501>が売られた。ソフトバンクグループ<9984>が下値を探り、ファーストリテイリング<9983>も軟調。レゾナック・ホールディングス<4004>も下落した。日本製鋼所<5631>が大幅安となったほか、メガチップス<6875>の下げも目を引く。
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3銘柄が揃って物色人気。任天堂<7974>も強調展開をみせた。オリエンタルランド<4661>、武田薬品工業<4502>も頑強な値動きだった。LITALICO<7366>、ACCESS<4813>がストップ高に買われたほか、Appier Group<4180>も急騰。ブレインパッド<3655>が買いを集めた。コーエーテクモホールディングス<3635>も上昇した。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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