ハーツが下落 シャーCEOが交代=米国株個別
(NY時間10:28)(日本時間23:28)
ハーツ・グローバル<HTZ> 6.97(-0.61 -8.05%)
レンタカー大手のハーツ・グローバル<HTZ>が下落。先週末引け後にシャーCEOを交代させる人事を発表した。同社は電気自動車(EV)への大きな賭けが裏目に出たため、ここ数カ月で戦略巻き戻しを始めていた。後任には、GM<GM>のロボタクシー事業を手掛けるクルーズの元COO、ウェスト氏が就任する。ウェスト氏は4月1日付で取締役会入りする。
同社は新しいオーナーのナイトヘッド・キャピタル・マネジメント社とサータレス・マネジメント社の下で、テスラ<TSLA>に10万台を発注する計画を発表。シャー氏がCEOに就任してからはEV戦略をさらに強化し、中国の吉利汽車とスウェーデンのボルボが所有するEVメーカー、ポールスターとGMに大口注文を出した。
しかし、同社が昨年数万台のEVを保有車に加えた直後に、テスラが販売台数拡大を目指して値下げを相次いで発表したことで、セダン「モデル3」とクロスオーバー車「モデルY」の再販価値に打撃を与えた。
同社は昨年末までに、保有するEV車両の約3分の1にあたる2万台の売却を開始。今年1月にも、需要の低迷、高額な減価償却費、高額な修理費を理由に、EV売却計画を発表した。同社は2億4500万ドルの費用を計上し、四半期ベースでパンデミック以来最大の赤字を計上した。
【企業概要】
世界の直営店・認可店・フランチャイズ加盟店で車両レンタル事業を展開する他、車両の販売やカーシェアリング事業も手掛ける。複数のブランドで、顧客に様々な価格帯・サービス内容・商品のレンタルサービスを提供するとともに、車両メンテナンスやバックオフィス機能の統合等でブランド間のシナジー効果を実現。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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