イスラエル、ラファ住民避難計画を提案
イスラエルは、米国とアラブ湾岸諸国が資金拠出する避難計画の一環として、ガザでの広大なテント村の建設を提案している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。イスラエルは、ガザ地区南部のラファがハマスの最後のとりでだとして侵攻を明言しているが、当地にはパレスチナ人120万人が避難している。
イスラエルは住民の避難計画を先ごろエジプト政府に提示した。これに先立ち、バイデン政権はイスラエルに対し、民間人を保護する詳細な計画を策定せずにラファに侵攻しないようにけん制していた。一方、イスラエル政府関係者は、ハマス撲滅にはラファの地上攻撃が不可欠だと反発している。
エジプト当局によれば、イスラエルが提案した避難計画にはガザ南西部に15のキャンプ場を設け、それぞれ約2万5000のテントを設営することが盛り込まれている。エジプトはキャンプと野戦病院の設営を担当する。
この避難計画からは、米国とエジプトの懸念にもかかわらず、ラファ侵攻を開始しようとするイスラエルの意向がうかがわれる。エジプトはイスラエルの提案について公式なコメントを出していない。WSJは先に、パレスチナ人がイスラエルの攻撃から逃れようとラファから越境した場合、エジプト政府はイスラエルと1979年に締結した平和条約を停止する構えだと報じた。

執筆者 : MINKABU PRESS
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