ダウ平均は反発 期末接近で値ごろ感の買い=米国株概況
NY株式28日(NY時間16:22)
ダウ平均 33666.34(+116.07 +0.35%)
S&P500 4299.70(+25.19 +0.59%)
ナスダック 13201.28(+108.43 +0.83%)
CME日経平均先物 32025(大証終比:+175 +0.55%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。取引開始直後は売買が交錯し、ダウ平均も前日終値を挟んで上下動したものの、次第に上げが優勢となった。きょうは原油相場も下落しており、米国債利回りも上げを一服させる中で、IT・ハイテク株中心に買い戻しが出たようだ。
ただ、状況に変化はなく、特段の好材料も見当たらないが、月末および四半期末が接近する中で、10月相場に向けたポジション調整が大方終了しているものと思われ、値ごろ感の買いが出ているのかもしれない。米経済への懸念が高まる中でも、FRB高官からのタカ派的なシグナルもあり、前日のダウ平均は6月上旬以来の安値付近で終えていた。
市場ではネガティブな見方が根強い。「原油と米国債利回りがここまで動き、株式市場が反応し始めたのがここ6週間ほどというのは、少々不可解だ。株式市場が下降トレンドに入っている可能性が高いのかもしれない。無秩序である必要はないが、ここからは横ばいか下降に傾くだろう」といった声も聞かれる。
なお、取引開始前に第2四半期の米GDP確報値が発表され、時間外で粗い値動きが見られていた。個人消費が大幅に下方改定された点に反応していたようだが、直ぐに戻している。エコノミストからは、第3四半期はさらに好調な数字が期待できるとの見方も出ており、4%以上増加する可能性も指摘されているようだ。
マイクロン・テクノロジー<MU>が前日の引け後の決算を受けて下落。9-11月期(第1四半期)のガイダンスで1株損益の赤字見通しが予想以上の拡大を見込んだほか、粗利益率もプラス予想に対してマイナスを見込んだ。業界の不振が依然として重くのしかかっていることを示し、投資家の楽観論が時期尚早の可能性も示唆する内容となっていた。
フィットネス機器のペロトン・インタラクティブ<PTON>が上昇。ヨガウエアのルルレモン<LULU>との提携を発表した。
経営管理システムのワークデイ<WDAY>が下落。前日にアナリスト説明会を開催し、今後3年間の年間のサブスクリプションの売上高の伸びを17-19%と見込んだ。市場予想を下回っている。
バイオ医薬品のグリットストーン・バイオ<GRTS>が大幅高。コロナ向けの次世代ワクチンの治験実施のための最大4億3300万ドルの資金援助を米政府から受け取ると発表した。
ゲーム販売のゲームストップ<GME>が上昇。著名投資家のコーエン氏を新CEOに任命する人事を発表した。
米中古車販売のカーマックス<KMX>が決算を受け下落。消費者の自動車購入能力が同社の懸念材料になりつつあるとの指摘が出ていた。
経営コンサルタントのアクセンチュア<ACN>が決算を受け下落。ブッキングが予想を下回ったほか、通期の1株利益の見通しが予想を下回っていた。
*米実質GDP(確報値)(第2四半期)21:30
結果 2.1%
予想 2.4% 前回 2.1%
個人消費
結果 0.8%
予想 1.8% 前回 1.7%
GDPデフレータ
結果 1.7%
予想 2.0% 前回 2.0%
PCEコアデフレータ
結果 3.7%
予想 3.7% 前回 3.7%
マイクロン<MU> 65.20(-3.01 -4.41%)
ペロトン<PTON> 4.90(+0.25 +5.38%)
ルルレモン<LULU> 379.00(-0.14 -0.04%)
ワークデイ<WDAY> 211.22(-19.59 -8.49%)
グリットストーン<GRTS> 1.56(+0.37 +31.09%)
カーマックス<KMX> 69.01(-10.68 -13.40%)
アクセンチュア<ACN> 300.77(-13.61 -4.33%)
アップル<AAPL> 170.69(+0.26 +0.15%)
マイクロソフト<MSFT> 313.64(+0.85 +0.27%)
アマゾン<AMZN> 125.98(0.00 0.00%)
アルファベットC<GOOG> 133.13(+1.67 +1.27%)
テスラ<TSLA> 246.38(+5.88 +2.44%)
メタ・プラットフォームズ<META> 303.96(+6.22 +2.09%)
AMD<AMD> 102.76(+4.69 +4.78%)
エヌビディア<NVDA> 430.89(+6.21 +1.46%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。