ダウ平均は反落して始まる IT・ハイテク株への売り続く=米国株序盤
NY株式11日(NY時間09:54)
ダウ平均 34652.78(-68.34 -0.20%)
ナスダック 13564.42(-146.58 -1.07%)
CME日経平均先物 26935(大証終比:+115 +0.43%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落して始まっている。市場は引き続きFRBの金融政策とインフレ動向に注目。FRBは歴史的な高インフレに対処するため、来年にかけて積極的に利上げを行うほか、バランスシート縮小を通じて量的引き締め(QT)を行うと予想されている。それが景気後退の引き金を引くのではとの懸念にも繋がっている状況。先週のFOMCメンバーの発言と前回のFOMC議事録は、FRBが積極引き締めに前向きに動き、次回5月のFOMCでは0.50%の大幅利上げの実施を示唆していた。
通常はハト派色の強い複数のFOMCメンバーも予想外に積極姿勢を示しており、米国債利回りは3年以上ぶりの高水準に達している。利回り上昇が特にIT・ハイテク株を中心とした成長株に圧力をかけており、ナスダックは、きょうも大幅安で始まっている。
今週は米消費者物価指数(CPI)の発表が予定され、FRBの積極姿勢を裏付けるか警戒している。米CPIは次回のFOMC前に受け取る最後のCPIとなる。
また、今週から第1四半期決算が開始する。S&P500企業のうち、決算を発表するのは僅か15社だが、その中にはJPモルガン、シティグループ、モルガンスタンレー、ゴールドマン、ウェルズ・ファーゴなどの米大手金融が発表を予定。市場の予想では前年の反動も加わって、大幅な減益が見込まれている。
中国での感染拡大が悪化し、成長と消費への不安が強まっている。中国株が下落しているほか、原油相場も一時93ドル付近まで下落しており、エネルギー株が軟調に推移している。
ツイッター<TWTR>が下落して始まったものの、売り一巡後は買い戻しが強まりプラスに転じている。同社の筆頭株主になったテスラ<TSLA>のマスクCEOが同社の取締役には就任しないと伝わった。ただ、今回のマスク氏の行動に市場では憶測が広がっている。もし取締役会に参加しなければ、マスク氏は自身の持ち株比率を14.9%以下に抑えるという合意の対象から外れることになる。「マスク氏はツイッターの取締役に対してより敵対的な姿勢を取り、さらに同社での自身の積極的な地位を築く可能性が高い」との憶測も出ているようだ。それはそれで買い材料との判断があるのかもしれない。
アップル<AAPL> 167.35(-2.74 -1.61%)
マイクロソフト<MSFT> 289.57(-7.40 -2.49%)
アマゾン<AMZN> 3077.21(-12.00 -0.39%)
アルファベットC<GOOG> 2648.09(-32.12 -1.20%)
テスラ<TSLA> 994.07(-31.42 -3.06%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 219.82(-2.51 -1.13%)
AMD<AMD> 97.19(-3.81 -3.77%)
エヌビディア<NVDA> 221.16(-10.04 -4.34%)
ツイッター<TWTR> 47.35(+1.12 +2.42%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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