ポンド堅調、ほぼ全面高に、スコットランド議会選挙結果など好感

見通し 

ポンド堅調、ほぼ全面高に、スコットランド議会選挙結果など好感

スコットランド議会選挙では独立派が過半数確保も、SNPだけでの過半数確保には届かず
独立に向けた機運の高まりは限定的との思惑が広がった。

ドル円は一時109円台回復も続かず

【東京市場】円安目立つ展開に

 先週末の米雇用統計が予想を大きく下回る弱い伸びとなりドル売りが進んだ後を受けての週明けの東京市場。ドル円は朝方若干ドル安を試す場面が見られたが、その後買い戻しが入り、午前中に108円90銭台を付ける動きとなった。その後の押し目は限定的で、午後は高値圏もみ合いと堅調な地合いが続いている。
 米雇用統計の弱さを受けて米FRBによる緩和姿勢長期化見通しが強まり、米株高を誘う格好でリスク選好の動きが広がっている。

 クロス円も軒並みの上昇。ユーロ円は朝の132円ちょうど前後から132円30銭台に。

 目立ったのはポンドの買いでポンド円は朝の152円ちょうど前後から152円90銭台まで。6日に行われたスコットランド議会選挙において、SNPが第1党を維持し、改選前から議席も伸ばしたものの、焦点となっていた過半数に届かなかったことや、勝利したSNPが主張する独立を求める住民投票について、コロナ下では実施しないと改めて示したことでポンドが買われやすい地合いに。ポンドドルも朝の1.3990前後から1.4050超えに。

【ロンドン市場】序盤のドル買い円売り続かず、ポンドは上昇続く

 朝方はドル買い円売りの動きが強まり、109円台に乗せる動きを見せたドル円。東京午前に108円90銭台まで付けた後、上値の重さに東京午後に108円80銭前後まで調整が入ったが、米債利回りの上昇もあってドル買いの動きが一時強まった。
 しかし、109円台での買いに慎重な姿勢が見られ、欧州株が序盤冴えない動きを見せたこともあり、利益確定の売りが広がり、頭を抑えられる形で108円70銭割れまで値を落とした。

 一方目立ったのはポンドの上昇。先週末から買いが目立ったポンドドル。2月に1.42台を付け、値を落とした後は1.4000前後が重くなる展開が続いていたが、週末を前に1.40台にしっかり乗せると、週明けは買いが広がり東京午前ん委1.4040台まで。その後いったん調整が入ったがロンドン勢が本格参加してくるとポンド買いの動きが加速し、1.41台にしっかり乗せて、その後もポンド高の動きに。

【NY市場】ドル円もみ合い

 ドル円は108円台後半でのもみ合いが続いた。109円台での買いには慎重姿勢が見られ、上値の重い展開も
下値はしっかりとなった。

 ユーロドルは1.21台後半での推移が続いた後、夕方にかけて売りが強まり1.2120台まで。
対ポンドでのユーロ売りが東京市場から目立っており、対ドルでも重石となった。

 ポンドは堅調な地合いが続いた。対ドル、対ユーロ、対円いずれも買いが入って全面高に。
スコットランド議会選挙でSNPが過半数を取れずとの結果に安心感が広がっている。
SNPは独立を目指す住民投票についてコロナの影響かでは実施せずとの方針を示しており、
当面は独立問題が落ち着くとの期待が強い。

【本日の見通し】ドル円もみ合いから方向性探る展開に

 ドル円はもみ合いから方向性を探る展開に。
先週末の米雇用統計の弱さを受けて当面の緩和姿勢維持見込みが広がっており
ドルの重石となっていることに加え、世界的な景気回復期待からのリスク警戒感後退もドル売りに。
もっとも、直近では下値しっかり感が強く、地合いの堅調さが意識される状況で
米債利回りがしっかりで、10年債利回りは1.6%台に乗せてきており、ドルの支えとなっている面も。
当面は上下ともに動きにくい展開か。

 米FRB関係者発言などから雇用統計結果への過度な警戒感も後退
とはいえ、6月のFOMC及び8月のジャクソンホールでのテーパリング発表期待はかなり後退しており
積極的なドル買いは入りにくそう。

【本日の戦略】押し目買い

 レンジ取引を意識。
デイトレは回転重視で108円台後半での売り買いが中心か。
スウィングはどちらを狙うか。印象的には108円台半ばまでの買いと、抜けるとストップだが、
上値の重さを確認したいところ。
押し目買いが基本も無理をせずといったところか。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《5/10 月曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.57  1.2148  131.98
高値  109.06  1.2178  132.53
安値  108.47  1.2128  131.91
終値  108.81  1.2129  131.98
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《5/10 月曜日の主要株式指数》
  前日終値 前日比
日経  29518.34 +160.52
DOW   34742.82 -34.94
S&P    4188.43 -44.17
Nasdaq  13401.86 -350.38
FTSE   7123.68 -6.03
DAX   15400.41 +0.76
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《5/10 月曜日の商品市場》
NY原油先物6月限(WTI)(終値)
1バレル=64.92(+0.02 +0.03%)
NY金先物6月限(COMEX)(終値)
1オンス=1837.60(+6.30 +0.34%)
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《5/10 月曜日に発表された主な経済指標》

【豪州】
小売売上高(確報値)(3月)10:30
結果 1.3%
予想 1.4% 前回 1.4%(前月比)

小売売上高(インフレ調整前)(2021年第1四半期)10:30
結果 -0.5%
予想 -0.4% 前回 2.5%(前期比)

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《5/10 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【ユーロ圏】
*レーンECBチーフエコノミスト
次回6月の会合で現状のPEPPについて、必要に応じて購入を増やしたり減らしたりすることが出来ることを検討する。
経済の回復は迅速なプロセスではない、ユーロ圏GDPは来年春ごろに2019年の水準に達する。
現在の政府債務水準については懸念していない。

【米国】
*カプラン・ダラス連銀総裁
パイプラインのサイバー攻撃の影響は期間次第。
失望的な米雇用統計はサプライチェーン問題が影響した可能性。
失業保険の拡充や育児施設の問題にも言及。
年内はなお力強い雇用の伸びを予想
資産購入ペース縮小にはさらなる進展が必要。
資産購入ペース縮小の議論は遅いよりは早いほうが健全。
金融市場における過剰なリスクテイクを認識。

*デーリー・サンフランシスコ連銀総裁
ボラティリティがあるとみていたため、4月の米雇用統計に失望感
はない。
われわれは移行時期にあり引き続き励まされる。
労働市場は流動的な状態にあり多くの制約がある。
資産購入ペース縮小についてまだ協議する時期ではない。
通常にはほど遠く、資産購入ペース縮小を考えたり話したりする時期
ではまだない。
経済を正常に戻すにはFRBの政策が必要。
しかし、それには金融システムがショックに強いことを確認する必要。

*エバンス・シカゴ連銀総裁
力強い雇用統計に戻ると楽観視。
失業保険給付は巨額であり、高リスクの仕事を探している人々を支援。
失業手当は学校や育児とともに4月の雇用に部分的に影響を及ぼして
いる可能性。
人々はなお神経質だが、ワクチン展開でより良くなる。
下半期は力強い成長を期待。
ここ数カ月の力強い雇用を期待するが、時間がかかる。
労働者が長期的な雇用機会につながるスキルへの投資について考えて
いる可能性。
金融政策が活気ある労働市場の邪魔にならないよう望む。
さらに前進する前に月々の良好な米雇用統計を確認したい。
サイバーリスクについて多くのことを心配。
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《本日予定されている主な経済指標》

【中国】
消費者物価指数(4月)10:30
予想 1.0% 前回 0.4%(前年比)

生産者物価指数(4月)10:30
予想 6.5% 前回 4.4%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツZEW景況感指数(5月)18:00
予想 72.0 前回 70.7

【南アフリカ】
製造業生産高(3月)20:00
予想 0.8% 前回 -1.2%(前月比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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