イーライリリーが大幅高 アルツハイマー薬「ドナネマブ」が臨床試験で好結果＝米国株個別

　医薬品のイーライリリーが大幅高。同社のアルツハイマー治験薬「ドナネマブ」が第２フェーズの臨床試験で好結果を示したことが好感されている。ドナネマブを投与された初期アルツハイマー病患者が、プラセボ（偽薬）を投与された患者と比較して、認知力と日常機能の低下を大幅に鈍化させたと発表した。

　一部のアナリストからは「明らかに素晴らしいニュースであり、同社には新たな潜在的商業機会が与えられ、株価が２００ドルに向けて再評価されることも期待される」とのコメントも聞かれた。医師が臨床的に有意義と見なすには、認知および機能の２０％以上の改善、そして、副作用がないことが必要。

　現在、アルツハイマー病の治療法はなく、製薬会社は患者の脳に蓄積する異常なタンパク質であるアミロイドベータを標的とした治療法を模索している。１１月にはバイオジェンと日本のエーザイが開発しているモノクローナル抗体「アデュカヌマブ」をＦＤＡに申請したが、ＦＤＡの諮問委員会は有効性に「ノー」を突きつけていた。

（NY時間10:10）
イーライリリー　184.92（+18.51　+11.12%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美