東京株式(大引け)=65円高、NYダウ急騰受け上値追い継続も急速に伸び悩む
10日の東京株式市場は景気敏感株を中心に買いが入り日経平均は上値追いを継続。ただ、朝方は400円超の上昇で2万5000円台を大きく回復したものの、その後は急速に伸び悩みマイナス圏に沈む場面もあった。
大引けの日経平均株価は前営業日比65円75銭高の2万4905円59銭と6日続伸。東証1部の売買高概算は20億6535万株、売買代金概算は4兆746億8000万円。値上がり銘柄数は1337、対して値下がり銘柄数は788、変わらずは54銘柄だった。
前日の米国株市場でNYダウが一時1600ドルを超える急騰をみせるなど、リスクオンの流れが加速したことを受け、きょうの東京市場も大きく買いが先行して始まった。米国では製薬大手のファイザーが新型コロナウイルスのワクチン開発の臨床で好結果を得られたことを発表、これが強気相場を後押しする格好となった。ただ、これまで売り込まれていた銘柄が買い戻される一方、先駆して買われていたハイテク株などは売りに押されナスダック総合指数は大きく下げる展開となっており、東京市場でもこの資金シフトの動きが反映される形となった。空運や陸運、不動産、鉄鋼、金融セクターなどに買いが集まる一方、半導体など電機セクターやゲーム関連・オンライン関連といったコロナ禍で買われた銘柄に売られるものが目立った。売買代金は4兆円を上回る活況ぶりで5月29日以来約5カ月半ぶりの高水準だった。
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが高く、オリエンタルランド<4661>も大きく買われた。リクルートホールディングス<6098>が値を飛ばし、JAL<9201>、ANAホールディングス<9202>も揃って大幅高となった。資生堂<4911>も上昇。ヤマハ発動機<7272>が活況高となったほか、寿スピリッツ<2222>、関西みらいフィナンシャルグループ<7321>、テイクアンドギヴ・ニーズ<4331>、ラウンドワン<4680>、ジャムコ<7408>などストップ高銘柄も相次いだ。
半面、ソフトバンクグループ<9984>が軟調、任天堂<7974>が大きく売られ、ソニー<6758>も値を下げた。ファーストリテイリング<9983>、エムスリー<2413>も安い。オイシックス・ラ・大地<3182>が急落、ブイキューブ<3681>の下げも目立つ。メディカル・データ・ビジョン<3902>、アイティメディア<2148>、ケネディクス<4321>などはストップ安となった。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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