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週末はドル売りの動きも、週明けはやや調整

見通し 

週末はドル売りの動きも、週明けはやや調整

追加経済対策の協議動向をにらむ展開に

大統領選候補者討論会は決め手に欠く展開

【東京市場】大統領候補者討論会は決め手欠く

 ドル円は104円70前後での推移が続いた。NY市場でドルの買い戻しが強まったことを受け一時104円90銭台まで上昇。朝もその流れの中で104円93銭を付け、NY夕方の高値をわずかに上回ったが、上値トライはそこまで。
 米追加経済対策期待のドル売りの動きなどから105円をトライする流れにならず、少し調整が入ってのもみ合いに。

 午前10時に始まった大統領選最後となる大統領候補者討論会は決め手に欠く展開。バイデン氏の優勢に変化はないとの見方が広がり、若干のドル売りもほとんど反応なし。

 午後は完全に膠着104円70銭前後での推移。今晩さらに状況によっては週末も続くとみられる米追加経済対策に関する協議の結果待ちの中で、週末越えのポジションに慎重姿勢も。

【ロンドン市場】ドル売り円売り

 欧州株が堅調地合いとなりリスク選好からのドル売り円売りに。
大統領選候補者討論会が無難にまとまったことも、混乱回避での安ど感に。

 ドル円はドル売りの動きに押されて104円55銭近辺も、その後はクロス円の買いもあって104円70銭台を回復。
 
 ユーロドルが1.1800前後から1.18台半ばへ、ポンドドルが1.30台半ばから1.31台に乗せるなどドル売りの動き。
対円でも欧州通貨はしっかりでクロス円も上昇。

【NY市場】ドル円もみ合い、ユーロドルほぼ高値引け

 ドル円は104円台後半でのもみ合いに。
ユーロドルは1.1865前後のほぼ高値引けとなった。
ロンドン午後の高値から、NY午前はいったん調整の動きが見られ1.1860前後から1.1820台まで調整も
その後は買い戻しが広がり、ロンドン市場の高値を超えて引けている。

【本日の見通し】追加経済対策にらみも、期待感やや後退

 追加経済対策早期合意の可否をにらむ展開がつづく。
協議は継続も週末の両陣営発言からは、厳しい状況が示されており
大統領選までの合意は難しいか。
 
 大統領選はトランプ大統領が接戦州での差を少し縮めているが、
バイデン氏の大きなリードは継続しており、市場もバイデン勝利を織り込みに動いている。
もっともバイデン氏勝利でも大きな株安とはならない期待が強く、
ドル円は104円台後半を中心とした推移が続きそう。

【本日の戦略】ドル高円高警戒

 追加経済対策の早期合意期待はかなり後退という印象。
リスク警戒を意識する展開。
米株先物は時間外ですでに下げており、
株安からのドル高円高の流れ。
ドル円の反応は限定的も、ユーロドルなどでのユーロ安ドル高進行に注意か。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《10/23 金曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  104.86  1.1818  123.93
高値  104.94  1.1865  124.23
安値  104.55  1.1787  123.41
終値  104.71  1.1860  124.19
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《10/23 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  23516.59 +42.32
DOW   28335.57 -28.09
S&P    3465.39 +11.90
Nasdaq  11548.28 +42.27
FTSE   5860.28 +74.63
DAX   12645.75 +102.69
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《10/23 金曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=39.85(-0.79 -1.94%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1905.20(+0.60 +0.03%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《10/23 金曜日に発表された主な経済指標》

【NZ】
消費者物価指数(2020年第3四半期)06:45
結果 0.7%
予想 0.9% 前回 -0.5%(前期比)
結果 1.4%
予想 1.7% 前回 1.5%(前年比)

【英国】
GfK消費者信頼感調査(10月)08:01
結果 -31.0
予想 -28.0 前回 -25.0(GfK消費者信頼感調査)

小売売上高(9月)15:00
結果 1.5%
予想 0.2% 前回 0.9%(0.8%から修正)(前月比)
結果 4.7%
予想 3.7% 前回 2.7%(2.8%から修正)(前年比)
結果 1.6%
予想 0.5% 前回 0.6%(除自動車燃料・前月比)
結果 6.4%
予想 5.0% 前回 4.3%(除自動車燃料・前年比)

製造業PMI(速報・購買担当者景気指数)(10月)17:30
結果 53.3
予想 53.1 前回 54.1(CIPS製造業PMI)

非製造業PMI(速報・購買担当者景気指数)(10月)17:30
結果 52.3
予想 53.9 前回 56.1(CIPS非製造業PMI)
 
【日本】
消費者物価指数(9月)08:30
結果 0.0%
予想 0.0% 前回 0.2%(前年比)
結果 -0.3%
予想 -0.4% 前回 -0.4%(生鮮食料品除くコア・前年比)

【シンガポール】
消費者物価指数(9月)14:00
結果 0.3%
予想 0.1% 前回 0.6%(前月比)
結果 0.0%
予想 -0.3% 前回 -0.4%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・速報値(10月)16:30
結果 58.0
予想 55.0 前回 56.4

ドイツ非製造業PMI・速報値(10月)16:30
結果 48.9
予想 49.4 前回 50.6

ユーロ圏製造業PMI・速報値(10月)17:00
結果 54.4
予想 53.0 前回 53.7

ユーロ圏非製造業PMI・速報値(10月)17:00
結果 46.2
予想 47.0 前回 48.0

【米国】
製造業PMI・速報値(10月)22:45
結果 53.5
予想 53.5 前回 53.2

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《10/23 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【ユーロ圏】
*アルトマイヤー独経済相
旅行業界を支援すること決めた。
独政府は中国企業による一方的な買収を防ぐ用意万端と確信。

*仏政府科学アドバイザー
新型コロナとの闘いはマラソンになるだろう。
8月から感染が再拡大した。
最初の感染時よりも広がるスピードが速まっている。
研究結果によると血液型O型のグループが感染しにくいようだ。

*ルメール仏経済相
第4四半期の仏GDPはマイナス成長となりそうだ。
2021年には力強く回復すること望んでいる。

*サンチェス・スペイン首相
スペインでは累積3百万人が新型コロナウィルスに感染した。
報告されているよりはるかに多くの感染者がいる。
パンデミックと戦いためにより一層の行動が必要。
ただし、3月のような全国的なロックダウン措置は回避する必要。
現時点では医療システムの診療体制は整っている。

*仏政府
英・EU通商交渉、フランスが漁業権で妥協の用意。
漁業者に対して「衝撃に備えよ」と述べた。
英国近海での漁獲高を削減する用意。
(ロイター)

【日本】
*10月の月例経済報告
景気判断据え置き「持ち直しの動きがみられる」
景気は依然として厳しい状況にある。
個人消費の判断を上方修正、輸入を下方修正。
(内閣府)

【米国】
*クドロー米NEC委員長
刺激策について依然として政策に隔たりがある。

*ペロシ米下院議長
トランプ大統領が支持すれば、11月3日より前の追加対策法案
の通過は可能。

ムニューシン米財務長官
ペロシ下院議長は固く譲らず、著しい相違が残る。

*クドロー米国家経済会議(NEC)委員長
トランプ大統領はまだ中間所得層の減税を模索。
いまのところ追加経済対策の協議は急速な進展は見られず。
合意は非常に難しい。
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【シンガポール】
鉱工業生産(9月)14:00
予想 -8.5% 前回 13.9%(前月比)
予想 2.5% 前回 13.7%(前年比)

【日本】
景気一致指数・改定値(8月)14:00
予想 N/A 前回 79.4

景気先行指数・改定値(8月)14:00
予想 N/A 前回 88.8

【ユーロ圏】
ドイツIfo景況感指数(10月)18:00
予想 93.0 前回 93.4

【米国】
新築住宅販売件数(9月)23:00
予想 102.4万件 前回 101.1万件

【NZ】
貿易収支(9月)27日6:45
予想 N/A 前回 -3.53億NZドル
 
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【東京市場】大統領候補者討論会は決め手欠く

 ドル円は104円70前後での推移が続いた。NY市場でドルの買い戻しが強まったことを受け一時104円90銭台まで上昇。朝もその流れの中で104円93銭を付け、NY夕方の高値をわずかに上回ったが、上値トライはそこまで。
 米追加経済対策期待のドル売りの動きなどから105円をトライする流れにならず、少し調整が入ってのもみ合いに。

 午前10時に始まった大統領選最後となる大統領候補者討論会は決め手に欠く展開。バイデン氏の優勢に変化はないとの見方が広がり、若干のドル売りもほとんど反応なし。

 午後は完全に膠着104円70銭前後での推移。今晩さらに状況によっては週末も続くとみられる米追加経済対策に関する協議の結果待ちの中で、週末越えのポジションに慎重姿勢も。

【ロンドン市場】ドル売り円売り

 欧州株が堅調地合いとなりリスク選好からのドル売り円売りに。
大統領選候補者討論会が無難にまとまったことも、混乱回避での安ど感に。

 ドル円はドル売りの動きに押されて104円55銭近辺も、その後はクロス円の買いもあって104円70銭台を回復。
 
 ユーロドルが1.1800前後から1.18台半ばへ、ポンドドルが1.30台半ばから1.31台に乗せるなどドル売りの動き。
対円でも欧州通貨はしっかりでクロス円も上昇。

【NY市場】ドル円もみ合い、ユーロドルほぼ高値引け

 ドル円は104円台後半でのもみ合いに。
ユーロドルは1.1865前後のほぼ高値引けとなった。
ロンドン午後の高値から、NY午前はいったん調整の動きが見られ1.1860前後から1.1820台まで調整も
その後は買い戻しが広がり、ロンドン市場の高値を超えて引けている。

【本日の見通し】追加経済対策にらみも、期待感やや後退

 追加経済対策早期合意の可否をにらむ展開がつづく。
協議は継続も週末の両陣営発言からは、厳しい状況が示されており
大統領選までの合意は難しいか。
 
 大統領選はトランプ大統領が接戦州での差を少し縮めているが、
バイデン氏の大きなリードは継続しており、市場もバイデン勝利を織り込みに動いている。
もっともバイデン氏勝利でも大きな株安とはならない期待が強く、
ドル円は104円台後半を中心とした推移が続きそう。

【本日の戦略】ドル高円高警戒

 追加経済対策の早期合意期待はかなり後退という印象。
リスク警戒を意識する展開。
米株先物は時間外ですでに下げており、
株安からのドル高円高の流れ。
ドル円の反応は限定的も、ユーロドルなどでのユーロ安ドル高進行に注意か。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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