米国株先物と日経平均は温度差が鮮明
日経平均は5日線割れ、2日連続
朝からグローベックス先物は70-100ドル高の気配で推移していた割には、日経平均は(とりわけ午後1時半以降)下げ足を早め、どうも日米では温度差のある一日となりました。
ちょうどこの後場の軟調な時間帯は、ドル円も107.90円台から107.70円台へ、円高にブレた期間でもありました。
ちなみに上海市場も軟調でしたが、小甘い程度です。上海はここから1週間に及ぶ休場となるので、売り優勢であったとしても不思議ではありません。ポジションを落としておきたかったのでしょう。
物色動向で異変があったとすれば、セクター別で見た場合、プラスはサービス業のみの全面安。そのうち、一番下落率が大きかったのは全体にこのところ買われていた電力ガスでした。医薬品も下げ率が上位にあります。東証REIT指数も頭打ち、OLC<4661>も同様です。
バイオ系が全体に冴えませんでした。
コロプラ<3668>のように連日のストップ高となっているゲーム関連は、非常に稀有な例でしょう。
日経平均は最終的に123円安の21,755円。
当面の相場、強弱の綱引き
明日から、10月相場です。
(悪材料の口実にされやすいイベント)
1日から、消費増税(食料品除く。軽減税率も導入。)、幼児教育・保育無償化、日銀短観と材料が続きます。週末4日(金曜日)が米雇用統計で、そこから来週末11日のマイナーSQまでが、一番月間で下がりやすい「アノマリー」です。
(中立要因)
ニュートラルの材料としては、同じく1日から7日まで、中国は国慶節ですから休場ですので、中国発の悪材料というのは出てきにくいことになります。良い材料もでてきません。
(好感材料にされやすいイベント)
一つは、10日に予定されている米中通商協議再開です。李福副首相訪米により、この進捗に期待がかかります。
もう一つは、日米企業の決算発表を控えて、思惑や観測が出てきます。
アメリカの場合は中旬からです。日本は月末からです。
決算はともかく、その前の思惑・観測が好感材料にされやすいわけです。
一応、地雷としては、英国の無秩序離脱の件と、香港の民主化デモ激化の推移が一番考えられるので、ここは注意しましょう。中国市場が明日から休場だといっても、油断は禁物です。
戦略方針
日経レバレッジETF<1570>のフルポジション。このままホールドです。
執筆者 : 松川行雄|有限会社増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長
大和証券外国株式部勤務の後、投資顧問業を開業。2013年2月ヘッドハンティングにより増田経済研究所に入社。現在同社発行の「日刊チャート新聞」編集長。株式セミナーに於ける投資理論は個人投資家に満足度100%の人気を博す。