東京株式(大引け)=378円高、米株高に追随しリスク選好のなか最高値を更新
10日の東京株式市場はリスクオンの流れが加速し、日経平均が反発。4万3000円台後半に水準を切り上げ、史上最高値を更新した。
大引けの日経平均株価は前営業日比378円38銭高の4万3837円67銭と反発。プライム市場の売買高概算は19億3865万株、売買代金概算は4兆4726億円。値上がり銘柄数は819、対して値下がり銘柄数は725、変わらずは75銘柄だった。
きょうの東京市場はリスクを取る動きが一気に強まった。前日の米国株市場ではFRBによる利下げ期待の高まりを背景にNYダウ、ナスダック総合株価指数など主要株価指数が揃って最高値を更新しており、東京市場でも投資家心理が強気に傾いた。空売り筋の買い戻しなどを絡め日経平均は大きく上昇し、8月18日以来約3週間ぶりに最高値を更新した。日本時間今晩に発表される8月の米生産者物価指数(PPI)や明晩発表予定の8月の米消費者物価指数(CPI)を控え、この結果を見極めたいとの思惑から前場は日経平均が伸び悩む場面もあった。しかし後場に入ると、海外機関投資家とみられる先物買いに連動する形で再び買い気が強まった。もっとも個別では主力株への買いが目立つものの、軟調な銘柄も少なくなく、値上がり数は全体の50%強にとどまっている。売買代金もやや盛り上がりを欠いた。
個別では、一頭地を抜く売買代金をこなしたソフトバンクグループ<9984>が大幅高と気を吐いたほか、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>なども活況高。フジクラ<5803>、古河電気工業<5801>も商いを伴い値を飛ばした。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが堅調、イビデン<4062>、キオクシアホールディングス<285A.T>なども物色人気。関西電力<9503>も高い。GMOインターネット<4784>、武蔵精密工業<7220>が急騰、デジタルホールディングス<2389>も大幅高に買われた。
半面、サンリオ<8136>が値を下げ、トヨタ自動車<7203>も冴えない。JX金属<5016>、川崎重工業<7012>も軟調。ダイキン工業<6367>が売りに押され、第一三共<4568>の下げが目立つ。三井ハイテック<6966>、ベステラ<1433>が急落、ビューティガレージ<3180>、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>も大幅安。井関農機<6310>も売られた。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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