ダウ平均は結局上昇で終える IT・ハイテク株への買い戻し強まる ボーイングが下落=米国株概況
NY株式8日(NY時間16:25)(日本時間06:25)
ダウ平均 37683.01(+216.90 +0.58%)
S&P500 4763.54(+66.30 +1.41%)
ナスダック 14843.77(+319.70 +2.20%)
CME日経平均先物 33915(大証終比:+595 +1.78%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は3日続伸。本日は下げ先行で始まったものの下値をサポートされ、結局本日も上げて終了した。取引開始直後に200ドル超下落する場面が見られたものの、半導体中心にIT・ハイテク株への買い戻しが強まり、ナスダックが大幅高となる中で、ダウ平均も下げを取り戻した。
序盤のダウ平均の下げは採用銘柄のボーイング<BA>の下落が圧迫した。同社のサプライチェーンであるスピリット・エアロシステムズ<SPR>も大幅安。アラスカ航空の737マックスー9が5日の飛行中にパネルが吹き飛ばされ、緊急着陸したことが嫌気されている。米運輸安全委員会(NTSB)は胴体のパネルはすでに回収しており、今後、調査に入るようだ。
先週末の米株式市場は、米雇用統計は力強い労働市場を示唆し、市場では3月までの利下げ開始期待が後退。米株式市場にとっては売り材料ではあるが、市場は落ち着いた反応に留まっていた。短期金融市場での3月までの利下げ開始の65%程度に低下している。
ただ、3月のFOMCまでには、米雇用統計も消費者物価指数(CPI)もあと複数回発表があるほか、1月FOMCもある。そのため、3月までの利下げ開始をまだ完全には排除できていないのかもしれない。また、本日は複数のストラテジストからS&P500の年末目標の上方修正が伝わっている。
きょうは医薬品のM&Aが複数伝わった。メルク<MRK>がハープーン・セラピューティクス<HARP>を買収で合意。医療機器のボストン・サイエンティフィック<BSX>が同業のアクソニックス<AXNX>を買収、そして ジョンソン&ジョンソン<JNJ>がバイオテクノロジーのアンブルクス・バイオ<AMAM>を買収するとそれそれ発表。株価は大幅高となった。
医薬品のサイトキネティックス<CYTK>が大幅高。スイスのノバルティスが買収で協議していると伝わった。
カジュアルシューズのクロックス<CROX>が大幅高。取引開始前にガイダンスを公表し、23年度通期の売上高見通しは39.5億ドルと従来から上方修正したほか、予想も若干上回った。営業利益率も上方修正した。
信用調査など情報分析サービスのエキファックス<EFX>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の164ドルから300ドルに引き上げた。前日終値よりも26%高い水準。
ボーイング<BA> 229.00(-20.00 -8.03%)
スピリット・エアロ<SPR> 28.20(-3.53 -11.13%)
ドアダッシュ<DASH> 98.52(+3.71 +3.91%)
ハープン<HARP> 22.36(+11.81 +111.94%)
アクソニックス<AXNX> 69.36(+11.79 +20.48%)
アンブルクス<AMAM> 27.47(+13.84 +101.54%)
クロックス<CROX> 104.03(+17.58 +20.33%)
エキファックス<EFX> 246.37(+9.35 +3.94%)
サイトキネティックス<CYTK> 108.06(+14.33 +15.29%)
アップル<AAPL> 185.56(+4.38 +2.42%)
マイクロソフト<MSFT> 374.51(+6.76 +1.84%)
アマゾン<AMZN> 149.10(+3.86 +2.66%)
アルファベットC<GOOG> 140.53(+3.14 +2.29%)
テスラ<TSLA> 240.45(+2.96 +1.25%)
メタ・プラットフォームズ<META> 358.66(+6.71 +1.91%)
AMD<AMD> 146.18(+7.60 +5.48%)
エヌビディア<NVDA> 522.53(+31.56 +6.43%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。