テスラが下落 コンセンサスを達成できるかは消費者の需要次第=米国株個別
(NY時間15:37)(日本時間05:37)
テスラ<TSLA> 253.88(-7.56 -2.89%)
きょうはテスラ<TSLA>が下落しており、ナスダック指数を圧迫している。特段の売り材料はないが、このところの堅調な動きが本日は一服していようだ。来年の同社株については強気継続の見方も少なくないが、コンセンサスを達成できるかどうかは、米連邦政府のEV補助金の減額を一部相殺した一連の値下げ後の消費者の需要にかかっていると見られる。
11月末に出荷開始を発表した「サイバートラック」が期待されるが、価格が高いこともあり、来年の収益にはさほど貢献はないと見られている。マスクCEOもサイバートラックが現金収支に大きく貢献するには1年から1年半かかるとの見通しを示していた。25年に年間25万台の生産目標を掲げているが、量産には技術や設計面の課題があるとも説明。生産規模拡大も難航が予想され、利益率にさらなるハードルを課す可能性もありそうだ。
2024年の自動車部門の粗利益率は今年から1%低下するとの予想も出ている。ただ、25年には20%以上に回復する可能性があるという。
エネルギー生成・貯蔵部門は売上増加により利益が改善する可能性が高いと見られている。半面、ロボットタクシーとライドシェアの利益貢献は早くても2026年と見られており、業績に関して来年は踊り場になる可能性もありそうだ。また、全体的にEV自体が期待ほど売れていないという事実も留意される。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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