アーカス・バイオが大幅高 ロシュが研究データを誤って公表=米国株個別
バイオ医薬品のアーカス・バイオサイエンシズ<RCUS>とアイティーオス・セラピューティクス<ITOS>が大幅高。
競合のスイスのロシュが自社の新がん治療薬に関する重要な研究データが誤って公表されたと発表したことが材料視されている。ロシュは免疫治療薬「ティラゴルマブ(抗TIGIT)」を製造しており、アナリストは流出したデータは最終的に試験が成功する可能性を示唆していると述べた。
アーカスはロシュと同クラスの抗TIGIT抗体、ドンバナリマブ(Fcサイレント)とAB308(Fcイネーブル)を開発している。
アナリストは「アーカスはロシュの試験から流出したデータが社内の統計モデリングに沿った傾向であると考えている。このニュースはアーカスの非小細胞肺がんにおけるドンバナリマブ・プログラムの裏付けとなると見ている」と述べた。
アイティーオスもTIGITを標的とした治療薬を開発中で、2024年にデータが公表される予定。
【企業概要】
*アーカス・バイオ
がんの免疫治療薬の開発において、治療選択の幅を広げる為に単一抗体製剤に加え、アデノシンA2aR ・A2bR受容体に対して可逆的に働く最新低分子拮抗薬剤AB928の第1相・後期第1相臨床試験を化学療法またAB122抗体との併用など様々に組み合せた抗体製剤で実施している。
*アイティーオス
高分化型の免疫腫瘍治療法の発見・開発を行うバイオ医薬品会社。癌に対する免疫反応を回復させることを目的とした製品候補を、非小細胞肺癌、再発・難治性骨髄腫、その他進行性固形腫瘍を対象に開発する。
(NY時間10:36)
アーカス・バイオ<RCUS> 24.02(+5.21 +27.70%)
アイティーオス<ITOS> 16.40(+4.65 +39.61%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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