ドル円は134円台に下落 積極利上げへの期待高まるも、同時に景気後退への懸念も=NY為替前半

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 きょうのドル円はNY時間に入って戻り売りに押され、134円台に値を落としている。先週の米雇用統計を受けてドル円は買戻しが強まり、一時135円台を回復していたが、以前ほど上値へのモメンタムも無くなりつつある中、135円台に入ると戻り圧力も強まるようだ。ただ、米雇用統計を受けてFRBの積極利上げへの期待はさらに高まっている。しかし、同時にリセッション(景気後退)への懸念も高まっており、ドル円も上値に慎重になっている模様。

 先週、FOMCメンバーは一斉に従来通りのタカ派なメッセージを発していた。それは今後の講演や来週のFOMC議事録でも継続される可能性が高い。現在の短期金融市場では、FF金利は2023年初頭に3.25%-3.50%でピークを迎え、その後すぐに利下げ開始というシナリオを織り込んでいる。

 しかし、FRBのコメントはもっと高いピークを示唆しているとの見方も出ている。先週の米雇用統計を受けて、FOMCが年内にあと3回連続で0.75%ポイントの利上げを行う可能性も十分にあり、FF金利の誘導目標を今年末までに3.75%-4.00%まで上昇させ、ピークを迎えると予想しているという。そのような中で目先のドルはさらに反発する余地があるとしている。

 ユーロドルは1.02ドル台に買い戻されている。先週の米雇用統計が強い内容となったことでドル買いが強まり、ユーロドルは1.01ドル台半ばまで下落していた。しかし、きょうは米雇用統計後の下げの大半を戻す展開。FRBの積極利上げへの期待は高まったものの、リセッション(景気後退)への警戒感は緩和しており、マイルドな景気後退に留まるのではとの期待も出ている。そのような中、リスク回避のドル買いが一服しており、ユーロドルも買い戻されている状況。

 ただ、欧州の不確実性を背景にユーロに弱気な見方は根強い。エネルギー供給、景気後退の可能性、イタリアの政治不安に関連する欧州の不確実性を考慮すると、ユーロは短期的に弱くなる可能性があるという。一方、ドルは金利差と安全資産としての需要により、堅調に推移するものと思われるとしている。今後のユーロドルは1.01ドル付近が強固なサポートとして機能すると思われるが、1-3カ月の見通しでは、再びパリティ(1.00ドル)以下に下落する可能性が高いとの見方を維持しているという。

 ポンドドルも一時1.21ドル台に買い戻されている。本日の21日線は1.2035ドル付近に来ており、その水準はサポートされている格好。先週の英中銀金融政策委員会(MPC)を受けてポンド安の動きが見られていたが、いまのところ7月中旬以降のリバウンド相場はかろうじて維持されている状況のようだ。

 先週のMPCでは、インフレが10月に13.3%まで上昇するとの見通しが示され、委員の投票行動も0.25%ポイントの利上げ主張が1名しかいなかった。MPC自体はタカ派な雰囲気だったが、同時に5四半期連続の景気後退予想を示したことがポンドにとって、ネガティブ・サプライズとなっていた。

 ただ一部からは、英中銀が9月に再び0.50%ポイントの大幅利上げを実施するとの見通しがポンドの下値をサポートしているとの指摘が出ている。その9月の大幅利上げの見立てが正しければ、政策金利は2.25%まで上昇するが、それに裏打ちされたポンドをどう扱えばよいのか投資家も迷っており、更なる下値攻めに躊躇も見られるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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