ドル高の調整、米債利回り低下など重石

見通し 

ドル高の調整、米債利回り低下など重石

ドル円は先週末から109円ちょうど前後が重い

【東京市場】一時109円ちょうど前後

 先週末に続き、週明けもドルは堅調な動きを見せ、朝方108円銭を付ける動きを見せた。
 しかし、109円台での買いには慎重姿勢が見られ、上値を抑えられると、午前中は高値圏もみ合いに。
 午後に入って米10年債利回りが1.61%台に低下したことなどをきっかけにドル円にいったん調整が入り、108円80銭割れまで値を落としている。

 ユーロドルは1.2180を挟んでのもみ合い。1.2150/60がサポートとなる中、
下を試す勢いはないものの、ドル高基調を意識して上値も重い。

 午前中はドル円がしっかりとなっていたこともあり、132円70銭台を付けていたユーロ円は、
132円50銭台に値を落とす動きに。もっとも先週132円50銭前後がサポートとして何度も下値を支えたこともあり、
ここからの売りにはやや慎重姿勢。

【ロンドン市場】序盤のドル安円高から反発も109円ちょうど手前が重い

 序盤は東京午後からのドル売り円買いの流れが継続する形でドル円は下を試す展開に。
108円70銭前後まで値を落とす場面が見られた。

 その後ドル円は反発。下値での買い意欲を確認し、短期筋の買い戻しに。
先週大きく値を落とした暗号資産市場に買い戻しが入ったことで、リスク警戒感が後退。
ドル円の買い戻しにつながる展開に。午前中に108円98銭まで反発も、朝のドル高円安局面同様に109前前後の売りを崩せず、
少し調整が入ったが、108円85銭を付けた後、ロンドン市場午後にも108円98銭を付けるなど、地合いは堅調。

 東京午後からのドル安ムードの中で1.22台を付けたユーロドルは、
大台を超えたところで一気に売りが出る格好となり1.2175前後まで。ポンドドルでのポンド高ドル安などもユーロドルの支えに。

【NY市場】米債利回り低下など受けてドル円頭が重い

 米10年債利回りが一時1.60%を割り込むなど低下傾向を見せ、ドルの重石となった。
ドル円は109円ちょうど前後の重さが嫌気されたこともあり、108円70銭前後まで一時調整が入る展開に。
もっとも下がったところでは買いが出る流れは継続しており、下値はしっかり。

 先週大荒れの中で値を落としたビットコインの買い戻しなどを受けてリスク警戒感が後退し、ドル円の支えとなった面も。

 ユーロドルは1.22台を回復しての推移が続いた。ロンドン市場で1.22台をしっかり付けた後は1.2200前後がサポートに。

【本日の見通し】米債利回り動向に注意

 米10年債利回りの低下がドルの重石となっている。
もっとも市場の早期テーパリング開始期待が支えとなり、下値もしっかり。
ドル円は108円台後半推移が続いている。

 先週大荒れとなったビットコインをはじめとする暗号資産市場が回復傾向を見せ
海外市場でビットコイン都が一時4万ドルに迫る動きを見せたことも、ドル円の支えに。

 もっとも109円前後の重さが短期的にはかなり重く、ドル買い円売りのハードルに。
レンジ取引を中心に方向性を探る展開も、やや下方向にリスクか。

 ユーロはIfo景況感指数待ち。ドイツの景況感改善がしっかりと示されると、
1.22台に乗せてきたユーロドルのもう一段の上昇に。
ユーロ買いドル売りからドル全面安の流れも。
 

【本日の戦略】押し目買い

 レンジ取引の中、どちらの方向を強く意識するか。
デイトレは109円をしっかり超えるまでは売りからもありそう。
109円台にしっかり乗せるといったんストップで仕切り直し。
スウィングは買い下がりが依然基本か。108円台半ばからの買いを確認したいところ。
108円割れはストップの水準と見ている。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《5/24 月曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.95  1.2179  132.75
高値  109.00  1.2230  133.05
安値  108.70  1.2173  132.52
終値  108.75  1.2216  132.85
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《5/24 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  28364.61 +46.78
DOW   34393.98 +186.14
S&P    4197.05 +41.19
Nasdaq  13661.17 +190.18
FTSE   7051.59 +33.54
DAX    休み
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《5/24 月曜日の商品市場》
NY原油先物7月限(WTI)(終値)
1バレル=66.05(+2.47 +3.88%)
NY金先物8月限(COMEX)(終値)
1オンス=1886.70(+7.80 +0.42%)
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《5/24 月曜日に発表された主な経済指標》

【NZ】
小売売上高(2021年第1四半期)07:45
結果 2.5%
予想 -1.8% 前回 -2.7%(前期比)

【シンガポール】
消費者物価指数(4月)14:00
結果 -0.2%
予想 -0.2% 前回 0.2%(前月比)
結果 2.1%
予想 2.0% 前回 1.3%(前年比)

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《5/24 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
主な米経済指標の発表なし

ブレイナードFRB理事
・ベース効果によるインフレ上昇を見込んでいる。
・FRBは持続的なインフレに対処する手段を持っている。
・インフレ期待は良く抑制されている。

アトランタ連銀総裁 事前に利上げは決まっていない
・FOMCはデータ次第であり、事前に利上げが決まっていること
はない。
・インフレの一部兆候には一時的な要素がある。
・今はインフレが続くとは思っていない。
・市場がテーパー・タンラムになる必要性はない。
・米経済は予想以上に回復。
・供給よりも迅速な需要への対応が価格に影響。
・賃貸や立ち退きの方面で、われわれはまだ混乱から抜け出してい
ない。
・オフィス需要は最も不透明。

ブラード・セントルイス連銀総裁
・資産購入ペース縮小を協議する用意は全くない。
・インフレの更なる上昇を見込むが、大半は一時的。
・2022年にかけてインフレの上昇見込む。
・誰も1970年代のインフレは望んでいない。
・パンデミックの期間の政策調整は望まない。

米国務省が日本への渡航中止を勧告
 米国務省が新型ウイルス感染を理由に日本への渡航中止を勧告した。

次期FRB議長にボスティック・アトランタ連銀総裁の名前も
 ボスティック・アトランタ連銀総裁は、自身が次期FRB議長に指名さ
れる可能性があるとの臆測を頻繁に耳にすると述べた。アクシオスのイン
タビューで語った。バイデン大統領は次期FRB議長について意思表示し
ていない。FRB史上で初の黒人の地区連銀総裁である同総裁がFRB議
長となれば、歴史的な出来事になる。パウエル議長は来年2月に任期切れ
を迎える。

ベイリー英中銀総裁
・英中銀金融政策委員会(MPC)が現在、マイナス金利を使用するとは
予想していない。
・MPCはインフレについて中期的見通しに焦点。
・現在のインフレへの影響は一時的とみている。
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《本日予定されている主な経済指標》

【シンガポール】
GDP・確報値(第1四半期)9:00
予想 0.9% 前回 0.2%(前年比)

鉱工業生産(4月)14:00
予想 1.0% 前回 -1.7%(前月比)
予想 3.5% 前回 7.6% (前年比)

【英国】
公共部門ネット負債(4月)15:00
予想 328.0億ポンド 前回 273.0億ポンド

【ユーロ圏】
ドイツ実質GDP・確報値(第1四半期)15:00
予想 -1.7% 前回 -1.7%(前期比)
予想 -3.0% 前回 -3.0%(前年比)

ドイツIfo景況感指数(5月)17:00
予想 98.1 前回 96.8

【米国】
S&Pケースシラー住宅価格(3月)22:00
予想 12.55% 前回 11.94%(20都市・前年比)

コンファレンスボード消費者信頼感指数(5月)23:00
予想 118.9 前回 121.7

新築住宅販売件数(4月)23:00
予想 95.0万件 前回 102.1万件 

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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