ドル売り円買い強まる展開に、FOMC前に104円台

見通し 

ドル売り円買い強まる展開に、FOMC前に104円台

FOMC後は株高好感し一時ドル高も続かず

FOMCでは2023年までのゼロ金利維持見通し
パウエル議長会見での慎重姿勢も

【東京市場】FOMCなどにらむ

 ドル円は105円25銭前後まで一時値を落とすなど頭の重い展開に。NY市場で105円30銭前後まで値を落とし、その後105円40銭台まで戻して朝を迎えたが、上値の重さが意識される中で朝方NYの安値を割り込む動き。その後も売りが優勢で安値圏もみ合いとなった。
 今晩のFOMCの結果次第で米国の緩和政策長期維持期待がもう一段強まるのではとの思惑があり、ドル売りにつながっている。

【ロンドン市場】ドル売り強まる

 FOMCを前にドル売りの動きが広がり、ドル円は104円台に値を落とした。
ポンドドルが1.28台から1.29台後半まで、ユーロドルも一時1.1880前後まで上昇。
FOMCでのドル売り圧力警戒がドル円の重石となっている。

【NY市場】FOMC後に少し買い戻し

 FOMC前はドル売り円買いの動きが強まり一時104.80円前後まで。
その後も頭の重い展開が続いてFOMCを迎えた
FOMCでは注目されたドットプロットで
2023年までゼロ金利との見通しが4名を除いた圧倒的多数派となり、
ゼロ金利の長期維持見通しが広がった。
また、パウエル議長会見での慎重な姿勢も見られた。
ただ、それまでに売りが進んでいたことや、
こうした状況が株高を誘ったこともあり
ドル円はいったん買い戻しが優勢となり105円台を回復している。

【本日の見通し】円高基調

 ドル円の頭の重い展開が続く。
ユーロドルが一時1.18を割り込むなどドル買いが入る場面も、
ドル円は戻りが鈍い。
ポンドドルが1.30を付けるなど、ユーロドルを除くとドル売りも優勢。

 こうした流れは今日も続くとみられる。
ドル円は105円台前半がすでに重い。
104円台での推移が続くと、その後もう一段の下トライ。

【本日の戦略】戻り売り

 ドル円はFOMC後も買い戻しも105円台を維持出来ず、かなり頭の重い展開に。
戻りで丁寧に売りに回りたいところ。
米国の緩和政策の長期化、
ユーロはこれまでに買いポジションが積み上がり
ポンドはブレグジットで不透明という中で円を買いやすい面も。
スウィングも戻りを売りに回る展開か。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《9/16 水曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  105.44  1.1847  124.91
高値  105.44  1.1882  125.01
安値  104.81  1.1788  123.84
終値  104.95  1.1816  124.00
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《9/16 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  23475.53 +20.64
DOW   28032.38 +36.78
S&P    3385.49 -15.71
Nasdaq  11050.47 -139.85
FTSE   6078.48 -27.06
DAX   13255.37 +37.70
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《9/16 水曜日の商品市場》
NY原油先物10月限(WTI)(終値)
1バレル=40.16(+1.88 +4.91%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1970.50(+4.30 +0.22%)
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《9/16 水曜日に発表された主な経済指標》

【NZ】
経常収支(2020年第2四半期)07:45
結果 18.28億NZドル
予想 6.9億NZドル 前回 15.57億NZドル(19.03億NZドルから修正)(経常収支)

【日本】
通関ベース貿易収支(8月)08:50
結果 2483.0億円
予想 -150.0億円 前回 109.0億円(116.0億円から修正)(通関ベース貿易収支)
結果 3506.0億円
予想 233.0億円 前回 -348.0億円(通関ベース貿易収支(季調済))

【英国】
消費者物価指数(8月)15:00
結果 -0.4%
予想 -0.6% 前回 0.4%(前月比)
結果 0.2%
予想 0.0% 前回 1.0%(前年比)
結果 0.9%
予想 0.5% 前回 1.8%(コア・前年比)

生産者物価指数(8月)15:00
結果 -0.4%
予想 0.2% 前回 1.8%(仕入・前月比)
結果 -5.8%
予想 -5.3% 前回 -5.7%(仕入・前年比)
結果 0.0%
予想 0.2% 前回 0.3%(出荷・前月比)
結果 -0.9%
予想 -0.7% 前回 -0.9%(出荷・前年比)
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 -0.1%(出荷・コア・前月比)
結果 0.0%
予想 0.0% 前回 0.1%(出荷・コア・前年比)

小売物価指数(8月)15:00
結果 -0.3%
予想 -0.3% 前回 0.5%(前月比)
結果 0.5%
予想 0.6% 前回 1.6%(前年比)
結果 0.8%
予想 0.9% 前回 1.9%(前年比・除くモーゲージ利払い)

【ユーロ圏】
ユーロ圏貿易収支(7月)18:00
結果 279.0億ユーロ
予想 N/A 前回 212.0億ユーロ(季調前)
結果 203.0億ユーロ
予想 193.0億ユーロ 前回 160.0億ユーロ(171.0億ユーロから修正)(季調済)

【南アフリカ】
小売売上高(7月)20:00
結果 -9.0%
予想 -5.0% 前回 -7.2%(-7.5%から修正)(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(09/05 – 09/11)20:00
結果 -2.5%
予想 N/A 前回 2.9%(前週比)

小売売上高(8月)21:30
結果 0.6%
予想 1.0% 前回 0.9%(1.2%から修正)(前月比)
結果 0.7%
予想 1.0% 前回 1.3%(1.9%から修正)(コア・前月比)

企業在庫(7月)23:00
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 -1.1%(前月比)

NAHB住宅市場指数(9月)23:00
結果 83.0
予想 78.0  前回 78.0

FRB政策金利 17日3:00
結果 0.0%-0.25%
予想 0.0%-0.25% 現行 0.0%-0.25%

対米証券投資(7月)05:00
結果 108億ドル
予想 N/A 前回 1130億ドル

【カナダ】
消費者物価指数(8月)21:30
結果 -0.1%
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
結果 0.1%
予想 0.4% 前回 0.1%(前年比)

【ブラジル】
ブラジル中銀政策金利 17日6:00
予想 2.0% 現行 2.0%

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《9/16 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【米国】
*トランプ米大統領
新型コロナワクチンは3-4週間以内に準備できるだろう、ワクチン完成までかなり近い。

*FOMC声明
インフレ率2%まで据え置き。
小幅オーバーシュート想定。
最大雇用達成までゼロ金利維持。
カプラン、カシュカリ両総裁が「インフレ率2%まで据え置き」との文言に反対票。

*パウエルFRB議長
今回は声明に重要な変化を与えた。
より長期のコミットを明確に。
社会的距離はウイルス拡大抑制を支援。
経済はウイルスを抑制し続ける能力に依存。
人々が安全を感じるまで完全回復はない。
すべての手段の使用をコミットする。
新常態で金利は下限付近。
ガイダンス強化は経済に寄与。
適正に資産購入を調整する用意がある。
経済は追加の財政支援が必要な公算。

*FOMC経済見通し()は6月時点 
実質GDP 
20年 -3.7%(-6.5%)
21年 4.0%(5.0%)
22年 3.0%(3.5%)
23年 2.5%
長期 1.9%(1.8%)

失業率 
20年 7.6%(9.3%)
21年 5.5%(6.5%)
22年 4.6%(5.5%)
23年 4.0%
長期 4.1%(4.1%)

PCE   
20年 1.2%(0.8%)
21年 1.7%(1.6%)
22年 1.8%(1.7%)
23年 2.0%
長期 2.0%(2.0%)

PCEコア 
20年 1.5%(1.0%)
21年 1.7%(1.5%)
22年 1.8%(1.7%)
23年 2.0%

*FOMCメンバー金利見通し
2020年
0.125% 17人

2021年
0.125% 17人

2022年
0.125% 16人
0.625% 1人

2023年
0.125% 13人
0.375% 2人
0.625% 1人

【ユーロ圏】
*フォンデアライエンEU委員長
財政支援策から手を引くときではない。
構造改革の機会を逃してはならない。
資本市場および銀行の統合を完成すべき。
最低賃金の枠組み設定のための法的手続きを前進させる。

*デコス・スペイン中銀総裁
ECBは引き続きユーロ相場を注視する。
これ以上の強いユーロ相場は輸出に悪影響与える可能性。
ECBは必要であればすべての手段を調整することにオープン。
資産購入に柔軟に対応するべき。
将来的にはECBがより一層の刺激策とることと排除せず。
財政刺激策の引き上げが時期尚早にならないようすべき。

【その他】
*OECD
2020年世界成長率予想をマイナス4.5%に上方修正(6月時点マイナス6%)
2020年米経済成長率予想マイナス3.8%(6月時点マイナス7.3%)
2020年ユーロ圏経済成長率予想マイナス7.9%(6月時点マイナス9.1%)
2020年日本経済成長率予想マイナス5.8%(6月時点マイナス6%)

2020年の見通し改善は、ここ数カ月の力強い景気回復を反映。
米労働市場は8月に予想より好調。
15日発表された中国の小売売上高と工業生産の統計も堅調。

前例のない景気の落ち込みから完全に回復するには時間がかかる。
多くの国・地域経済が21年末まではコロナ危機前の水準を下回り続けると予想。
経済への長期的ダメージや経営破綻、失業のリスクある。
2021年も景気支援策を継続する必要がある。

【日本】
*菅首相
経済再生は政権の最重要課題。
マーケットは安定した動きを見せている-コロナ禍でも。
コロナ社会構築に向けて必要な投資し強い経済取り戻す。
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《本日予定されている主な経済指標》

【日本】
日銀政策金利 時刻未定
予想 -0.1% 現行 -0.1%

【NZ】
GDP(第2四半期)7:45
予想 -12.5% 前回 -1.6%(前期比)
予想 -12.8% 前回 -0.2%(前年比)

【豪州】
失業率(8月)10:30
予想 7.7% 前回 7.5%

雇用者数(8月)10:30
予想 -3.5万人 前回 11.47万人

【香港】
失業率(8月)17:30 
予想 6.3% 前回 6.1%

【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数・確報値(8月)18:00
予想 -0.4% 前回 -0.4%(前月比)
予想 -0.2% 前回 -0.2%(前年比)
予想 0.4% 前回 0.4%(コア・前年比)

【英国】
英中銀政策金利 20:00
予想 0.10% 現行 0.10%

【米国】
住宅建築許可件数(8月)21:30
予想 151.7万件 前回 148.3万件(149.5万件から修正)  

住宅着工件数(8月)21:30
予想 148.3万件 前回 149.6万件

新規失業保険申請件数(12日までの週)21:30
予想 85.0万件 前回 88.4万件

フィラデルフィア連銀景況指数(9月)21:30
予想 15.0 前回 17.2

【南アフリカ】
南ア中銀政策金利 時刻未定
予想 3.25% 現行 3.50%

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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