今週の米ドル/円予想 過熱感でスピード調整(1/20週)
【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】
先週の米ドル/円は続伸。週初109.560で寄り付いた米ドル/円は、15日米中通商協議の第1段階合意を控えてリスクオンで推移。合意後は、材料出尽くし感もあり109.80まで戻すも、米国株の好調な決算をうけた上昇が続いたことでリスクオンが継続し、110.30まで買われました。週末の終値は110.170。
今週は、21日の日銀金融政策決定会合や23日のECB理事会がありますが、どちらも政策変更は無いと予想します。
株式相場の上昇はリスク選好ムードの継続に繋がりますが、テクニカル的に米ドル/円は、1月8日の107円台から買われすぎ局面まで急上昇しており、当面はスピード調整となる可能性があります。
【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
週足チャートは、2018年12月の高値と1019年4月の高値を結んだ下降トレンドラインを先週上回りました。
また、価格は各移動平均線の上側で推移しておりますが、ストキャスティクスの%Dが94%、Slow%Dが83%と高い水準にあり、相場に過熱感が出ています。
なお、これまでレジスタンスとして意識されていた109.70が目先のサポートとして意識され、当面の売買方針としては、110円前半での戻り売り、又は、109.70をバックに押し目買いを考えています。
【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
日足チャートです。先週に110円台まで上昇したものの、失速しており、ストキャスティクスも%Dが96%、Slow%Dが94%と高い水準にあります。
そのため、当面はこれまでの上昇に対するスピード調整(による保ち合い、又は下落局面)になりやすいと思われます。
目先のレジスタンスは先週の高値109.30、サポートはこれまでレジスタンスとして意識されていた109.70、その下は一目の雲の上限(109.010)や基準線(108.97)、転換線(108.97)の位置する109円前後と見ています。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。チャート画像を拡大したものを、フジトミ公式ツイッター「 日経平均株価指数のフジトミ https://twitter.com/fujitomi_8740 」にアップしています。
執筆者 : 山口哲也|フジトミ証券株式会社 チーフテクニカルアナリスト
株式会社フジトミ 国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト 金融機関でアナリストとして経験を積んだのち株式会社フジトミ入社。幅広い手法を網羅した緻密な分析とわかりやすい解説が好評。日経CNBC・東京MXテレビ等メディア出演多数。