来週は日本の重要統計が集中 春闘回答集計と実質賃金、GDP改定 利上げ観測高めるか
来週は日本の重要統計が集中 春闘回答集計と実質賃金、GDP改定 利上げ観測高めるか
来週は日本の重要統計が集中する。
10日は1月の実質賃金が発表される。12月は予想外のプラスとなり日銀の早期利上げ観測が高まった。11日にはGDP改定値が発表される。速報値は予想を大きく上回る結果となり利上げ観測を一段と高めた。ただ、今週初めに発表された設備投資が予想の5%増に反して0.2%減と15四半期ぶりのマイナスとなったことで、GDP改定はやや下方修正される可能性がある。
12日には2月の国内企業物価指数が発表される。コメ含む農産物の高騰により前回は4.2%上昇したが、今回はやや伸びが鈍化する可能性。そして14日には25年の春闘第1回回答集計結果が発表される。6日に発表された賃上げ要求集計結果は平均6.09%と32年ぶりの高水準となった。企業側は賃上げに前向きな姿勢を示していることから、回答集計結果も強い数字となることが見込まれる。
今のところ、日銀3月利上げを予想するアナリストはほぼいないが、実質賃金と春闘回答集計が強い数字となれば、3月利上げ観測は高まり、トランプ関税によるリスク回避も相まって、円買いがさらに強まる可能性がある。日銀利上げと米景気減速・利下げ再開により、一部ではドル円は130円に向けて下落するとの予想も。
来週の日本イベント
10日(月)実質賃金(1月) 5年利付国債入札(2兆3000億円程度)
11日(火)GDP改定値(第4四半期) 家計支出(1月) 日銀国債買い入れオペ(1-3年、5-10年、25年超)
12日(水)国内企業物価指数(2月) 日本20年利付国債入札(1兆円程度)
14日(金)連合25年春闘第1回回答集計結果
※予定は変更することがあります

執筆者 : MINKABU PRESS
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