B・ライリーが大幅安 延長期間終了後も年次報告書を提出できず=米国株個別
(NY時間10:36)(日本時間23:36)
B・ライリー<RILY> 15.66(-1.92 -10.92%)
投資銀行のB・ライリー・フィナンシャル<RILY>が大幅安。同銀は元ビジネス・パートナーとの取引について空売り筋から攻撃を受けているが、延長期間が終了した後も監査済み年次報告書を提出できなかった。同社は、「合理的に実行可能な限り早急に年次報告書を完成させ、提出することを目指し、監査法人との協議を続けている」と声明で述べた。
同社株は、フランチャイズ・グループ社の創業者カーン氏との関係が懸念され、低迷していた。同銀はカーン氏のフランチャイズ・グループ買収を支援した際、カーン氏に買収資金を貸し付け、同銀が野村<8604>から得た融資の裏付けとしてカーン氏の資産の一部を使用した。
同銀は年次報告書の提出期限に間に合わず、2月29日の開示でその遅れを取締役会がカーン氏との取引を見直したためだとしている。同氏は、2020年のプロフェシー・アセット・マネジメント・ヘッジファンドの破綻に端を発した米司法省の刑事事件で正体不明の共謀者というレッテルを貼られていた。
同氏はいかなる不正行為も否定しており、プロフェシーが破綻した際に被害者の1人だと述べている。また、B・ライリーもプロフェシー社で起きたことについては全く知らず、ヘッジファンドにも関与していないと述べている。
米証券取引委員会(SEC)は、期限を過ぎた報告書の提出に対して、通例15日間の猶予を企業に与えている。同銀は昨年も最初の期限に間に合わなかったが、猶予期間内に提出していた。
【企業概要】
子会社を通じて米国内外にて企業・機関投資家、および富裕層の個人顧客向けに金融アドバイザリー・コーポレートファイナンス・調査・証券貸付・販売などの投資銀行業務を行う。また資産管理および仲介サービスや、コンサルティングサービスを提供する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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