ＣＭＳが価格交渉の対象となる医薬品１０品目のリストを公表＝米国株個別

　米国の公的医療保障制度の運営主体であるメディケア・メディケイド・サービスセンター（ＣＭＳ）が価格交渉の対象となる医薬品１０品目のリストを公表した。選ばれた医薬品メーカーは、１０月１日までにこのプログラムへの参加に合意しなければならない。また、バイデン大統領とハリス副大統領はこの交渉プログラムについて発表するイベントを開催する予定。

　この交渉プログラムは昨年のインフレ抑制法に基づいて義務付けられたもので、製薬メーカーや業界団体が少なくとも８件の訴訟を起こしている。米連邦議会予算局によれば、この交渉プログラムによって連邦政府は１０年間で１０００億ドル近くを節約できる見込み。これは、メディケアの処方薬給付の見直しの費用に充てられるもので、多くの加入者の薬局窓口でのコストを削減することになると、政策専門家は述べている。

　選ばれた医薬品は以下の通り。

・ブリストル・マイヤーズ＜BMY＞の血液透析薬「エリキス」
・ベーリンガー・インゲルハイム社の心不全治療薬「ジャーディアンス」
・ジョンソン＆ジョンソン＜JNJ＞の血液透析薬「ザレルト」と乾癬治療薬「ステララ」
・メルク＜MRK＞の糖尿病治療薬「ジャヌビア」
・アストラゼネカ＜AZN＞の心不全治療薬「ファルキシガ」
・ノバルティス＜NVS＞の心不全治療薬「エントレスト」
・アムジェン＜AMGN）の関節リウマチ薬「エンブレル」
・アッヴィ＜ABBV＞の血液がん治療薬「イムブルビカ」
・ノボ・ノルディスク＜NVO＞のインスリン製剤「フィアスプ」

（NY時間10:16）
ジョンソン＆ジョンソン＜JNJ＞　164.16（-0.13　-0.08%）
メルク＜MRK＞　109.62（+0.69　+0.63%）
アムジェン＜AMGN＞　259.00（+2.45　+0.95%）
アッヴィ＜ABBV＞　147.52（+0.09　+0.06%）
ブリストル・マイヤーズ＜BMY＞　62.49（+0.85　+1.37%）
アストラゼネカ＜AZN＞　68.85（+0.21　+0.31%）
ノバルティス＜NVS＞　102.75（+0.41　+0.40%）
ノボ・ノルディスク＜NVO＞　189.46（+1.97　+1.05%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美