ダウ平均がプラスに転じる IT・ハイテク株中心に買い=米国株前半
NY株式1日(NY時間12:42)
ダウ平均 33118.05(+209.78 +0.64%)
ナスダック 13089.14(+153.85 +1.19%)
CME日経平均先物 31360(大証終比:+210 +0.67%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。序盤は下げて始まったものの、IT・ハイテク株中心に次第に買い戻しが広がり、ダウ平均もプラスに転じている。ナスダックは大幅高。
IT・ハイテク株については、特に人工知能(AI)関連中心に高値警戒感が指摘されている。きょうはAIアプリのC3・ai<AI>が決算を受けて大幅安となっているが、投資家の熱意に応えられていないとの懸念を強めている。ただ、特段の売り材料が無ければ、いまは資金が流れ込むようだ。
前日に米下院が債務上限法案を可決し、米国のデフォルトを回避するための重要な一歩を踏み出した。超党派の支持を得て314対117で可決し、法案は上院に送付されている。デフォルト(債務不履行)は回避できそうな情勢になっているが、株式市場の反応は限定的。
「下院が債務上限法案を可決したことは、この問題を乗り越えるための重要な一歩だが、市場は以前から債務上限に関する解決を織り込んでいた」との指摘も出ている。
債務上限を巡る争いをよそに、市場は6月FOMCに注目している。前日のFOMC委員の発言で6月は利上げが見送られるのではとの観測が一気に高まった。短期金融市場では70%超の確率で据え置きを見込んでいる。
ただ、明日の米雇用統計が強い内容であれば、その見方が変わる可能性もある。この日は5月のADP雇用統計が発表になったが、予想を大きく上回っていた。ADP雇用統計と米雇用統計とは方向が必ずしも一致しないが、強い内容であれば、局面は一気に変わる可能性は留意される。
ダウ採用銘柄のセールスフォース<CRM>が下落。前日引け後に2-4月期決算(第1四半期)を発表し、好調な内容ではあったものの市場はネガティブな反応を示している。同社は第2四半期の現在の残存履行義務の伸びを約10%増と見込んでおり、予想(11%増以上)を下回ったことや、通期の売上高を10%増に据え置いたこともあり、先行きの成長に対する懸念に繋がっているようだ。
セールスフォース<CRM> 214.06(-9.33 -4.17%)
C3・ai<AI> 33.84(-6.17 -15.43%)
アップル<AAPL> 179.93(+2.68 +1.51%)
マイクロソフト<MSFT> 330.96(+2.57 +0.78%)
アマゾン<AMZN> 123.02(+2.44 +2.02%)
アルファベットC<GOOG> 124.03(+0.66 +0.53%)
テスラ<TSLA> 205.73(+1.80 +0.88%)
メタ・プラットフォームズ<META> 271.57(+6.85 +2.59%)
AMD<AMD> 120.01(+1.80 +1.52%)
エヌビディア<NVDA> 394.94(+16.60 +4.39%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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