米10年債利回り低下 金融システムへの懸念は根強い=NY債券概況
米国債利回り(NY時間16:56)
2年債 3.831(-0.326)
10年債 3.434(-0.143)
30年債 3.621(-0.077)
期待インフレ率 2.099(-0.125)
※期待インフレ率は10年債で算出
きょうのNY債券市場で米10年債利回りは低下。政策金利に敏感な2年債も再び4%を下回っている。前日は複数の金融機関がファースト・リパブリックの支援に合意したことで、市場はひとまず落ち着きを取り戻した。
しかし、金融システムへの懸念は根強い。米銀行への最後の貸し手であるFRBが前日に連銀貸出の結果を発表していたが、2つの貸出制度を通じて3月15日までの1週間で計1648億ドルを貸し出していた。2008年の金融危機時に記録した1110億ドルを上回っている。これはSVBの破綻で米中小金融機関の資金調達状況が悪化したことを示す。
きょうは鉱工業生産とミシガン大消費者信頼感指数が発表になっていたが、伴に予想を下回る結果となった。
2-10年債の利回り格差は-43(前営業日:-59)と逆イールドは再び縮小している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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