UPSが決算受け上昇 通期の営業利益率が予想範囲内に収まる=米国株個別
貨物輸送のUPS<UPS>が上昇。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高は予想を下回った。ガイダンスも公表し、通期の売上高は予想を下回る見通しを示している。
ただ、株価は上昇。このような環境下でも通期の営業利益率が予想範囲内に収まったことに市場は安心した模様。
買い物客が実店舗に戻り、インフレで消費習慣も変化する中、荷物の取扱量が減少している。eコマースに軟化の兆しが見られ、宅配需要の強さにも疑問が呈されている。同社は、運賃を引き上げ、テクノロジーを活用し、荷物の量をより厳選するよう模索している。また、7月31日に期限切れとなる5年契約の更新に向けた労組のチームスターズとの交渉が近づく中、人件費上昇の見込みにも直面している。
一方、同社は貨物におけるアマゾン<AMZN>の割合が昨年は11.3%だったが、今年は割合は減少を見込んでいるようだ。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):3.62ドル(予想:3.58ドル)
・売上高:270.3億ドル(予想:280.8億ドル)
米国内小包:182.5億ドル(予想:184.8億ドル)
国際小包:49.5億ドル(予想:53.6億ドル)
サプライチェーン・フレイト:38.3億ドル(予想:42.3億ドル)
・営業利益率(調整後):13.8%(予想:13.8%)
・貨物輸送量:17.6億個(予想:17.8億個)
・1貨物当たり売上高:13.04ドル(予想:13.31ドル)
(通期見通し)
・売上高:970~994億ドル(予想:999.7億ドル)
・営業利益率(調整後):12.8~13.6%(予想:13.2%)
・設備投資:約53億ドル(予想:52.5億ドル)
(NY時間09:41)
UPS<UPS> 183.34(+6.37 +3.60%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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