コインベースは冴えない決算も株価上昇＝米国株個別

　仮想通貨交換業者のコインベース・グローバル＜COIN＞が前日引け後に７－９月期決算（第３四半期）を発表し、経常収益が予想を下回ったほか、１株損益の赤字も前四半期からは縮小したものの予想以上だった。総取扱高も予想を下回り、特に個人投資家の商いが予想ほど伸びなかった。

　同社は２０２３年について、「現在のマクロ環境の逆風が続き、場合によっては強まることを想定し、保守的なバイアスをかけて準備を進めている」と述べた。

　ただ、株価は上昇。それについてアナリストは「サブスク収入の伸びと損失縮小が楽観的な理由と思われる。今年の仮想通貨の価格低迷により、予想通りに取引量は圧倒的に少なかった。とはいえ、上記のプラス材料は同社のコスト管理への取り組みが奏功していることを示している」と述べている。

（４－６月・第２四半期）
・1株損益：-2.43ドル（予想：-2.34ドル）
・経常収益：5.90億ドル（予想：6.50億ドル）
　　取引：3.66億ドル（予想：4.61億ドル）
　　サブスク・サービス：2.10億ドル（予想：1.64億ドル）
・EBITDA（調整後）：-1.16億ドル（予想：-2.13億ドル）
・月間取引ユーザー：850万（予想：780万）
・総取扱高：1590億ドル（予想：1608億ドル）
　　個人投資家：260億ドル（予想：322億ドル）
　　機関投資家：1330億ドル（予想：1232億ドル）
・プラットフォーム上の資産：1010億ドル（予想：1050億ドル）

（通期見通し）
・月間平均取引ユーザー：900万を若干下回る（従来：700～900万）

（NY時間10:21）
コインベース＜COIN＞　59.95（+4.15　+7.43%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美