パウエル会見受け失速 マイクロソフトやTIは決算受け上昇=米国株概況
NY株式26日(NY時間16:22)
ダウ平均 34168.09(-129.64 -0.38%)
S&P500 4349.93(-6.52 -0.15%)
ナスダック 13542.12(+2.83 +0.02%)
CME日経平均先物 26880(大証終比:-130 -0.48%)
きょうのNY株式市場、終盤に入ってダウ平均は下げに転じ、序盤の上げが失速している。午後になってFOMCの結果が発表され、3月の利上げ開始や早期のバランスシート縮小の可能性を示唆した。一部が想定していたほどはタカ派ではなかったとの印象だったが、その後のパウエル議長の会見を受けて、リスク回避の雰囲気が強まった格好。議長はバランスシート縮小に関して、積極的な姿勢を示すなど、想定よりはタカ派な印象が広がったようだ。大幅利上げに関しても「金利変更の幅についてはまだ決定していない」と完全には否定しなかった。
序盤は、前日決算を発表したマイクロソフト<MSFT>やテキサス・インスツルメンツ(TI)<TXN>がポジティブな反応を示していることも、買い戻しを誘っていた。
マイクロソフト<MSFT>はクラウドのアジュールの売上高が鈍化したことが嫌気され、決算発表直後は時間外で売りが強まっていた。アジュールの伸びは46%となったものの、50%以上の市場の期待には届かなかった。しかし、会社側がアジュールは引き続き成長のけん引役になり得るとの見通しを示したことに安心感が広がったようだ。同社は、アジュールの売上高の伸びが1-3月は前四半期に比べ上向く見通しだと説明した。
一方、取引開始前にボーイング<BA>とAT&T<T>が決算を発表していたが、こちらは冴えない反応を見せていた。
ダウ平均は朝方に500ドル超上昇する場面が見られたものの、パウエル議長の会見後に400ドル超下落する場面が見られ、乱高下した。
決算についてはS&P500企業のうち、100社が発表を終えている。そのうちの80%は予想を上回る最終利益を計上しているが、前年の86%ほどの勢いはない。いまのところ、前年比24.4%増益が予想されている模様
。
個別に、玩具のマテル<MAT>が大幅高。ディズニー<DIS>のプリンセスと映画「アナと雪の女王」を題材にした玩具を製造するライセンスを取り戻した。2016年にプリンセスと「アナ雪」の権利をライバルのハスブロ<HAS>に奪われた同社にとっては、ある種の復活となる。
学生ローンのナビエント<NAVI>が下落。前日引け後に10-12月期決算(第3四半期)を発表し、営業収益は予想を上回ったものの、1株利益が予想を下回ったことが嫌気されている。
通信機器のF5<FFIV>が大幅安。前日引け後に10-12月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。しかし、第2四半期の見通しが予想を下回ったことや、通期の売上高見通しを下方修正したことが嫌気されている。サプライチェーン問題を理由として挙げている。
マイクロソフト<MSFT> 296.71(+8.22 +2.85%)
ボーイング<BA> 194.27(-9.83 -4.82%)
AT&T<T> 24.25(-2.23 -8.42%)
TI<TXN> 178.33(+4.37 +2.51%)
ナビエント<NAVI> 16.17(-2.36 -12.72%)
F5<FFIV> 202.49(-18.65 -8.43%)
マテル<MAT> 20.46(+0.85 +4.33%)
ハズブロ<HAS> 89.79(-5.79 -6.06%)
アップル<AAPL> 159.69(-0.09 -0.06%)
マイクロソフト<MSFT> 296.71(+8.22 +2.85%)
アマゾン<AMZN> 2777.45(-22.27 -0.80%)
アルファベットC<GOOG> 2584.80(+50.09 +1.98%)
テスラ<TSLA> 937.41(+19.01 +2.07%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 294.63(-5.52 -1.84%)
AMD<AMD> 110.71(-0.42 -0.38%)
エヌビディア<NVDA> 227.72(+4.48 +2.01%)
ツイッター<TWTR> 33.62(-0.55 -1.61%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。