ドル円110円手前が重いが、下値もしっかり
ドル円110円手前が重いが、下値もしっかり
ポンド若干軟調、一部で報じられるアストラゼネカ製ワクチンと血栓の関係などへの警戒感みられる
【東京市場】ドル円振幅
朝方は109円90銭前後を付けるなどしっかりの動きも、
その後109円50銭台まで値を落とす展開となった。
豪ドル円やポンド円の売りなどが重石に。
英アストラゼネカ製ワクチンと血栓との関係性が警戒されており、ポンド売りの動きに。
トルコリラ円の売りなども見られ、クロス円の売りがドル円を抑える格好に。
【ロンドン市場】朝方ドル円は109円94銭前後まで
朝方にドル円は109円94銭前後を付けるなど
東京朝の高値を更新する動きに。
東京市場でのドル売り円買いの中で109円台半ばがしっかりしていたことで買い戻しが入る展開に。
もっとも、その後はドル買いが一服。
ECBによるPEPPについて、クノット・オランダ中銀総裁が第3四半期からの縮小開始可能との発言したことがユーロ買いドル売りとなり
ドル全般の重石となった。
【NY市場】朝方109円90銭台に
朝方ドル円はロンドン朝の高値に並ぶ109円94銭前後まで。
下がると買いが出る流れにいったんドル買いでトライ。
もっとも110円手前の売りを崩すには至らず。
FOMC議事録は限定的な反応。
FRBの慎重姿勢維持が注目された。
【本日の見通し】調整の意識広がる
109円台後半での推移。
110円が重くなっており、調整の意識が継続。
大台を回復するようだと、調整一服も、目先は頭が重そう。
もっとも、中期的にはドル高の意識が継続。
今晩行われるパウエル議長のパネルディスカッション内容など次第では
あっさりの大台回復もありそうで上下ともに警戒感。
ユーロドルは1.19台にしっかりと乗せる場面が昨日見られたものの
その後値を戻すなど、上値にも重さ。
ドル高調整の意識の中、下がると買いが出る流れも、
ドル円同様にドル高に復する展開に注意。
【本日の戦略】押し目買い
流れ的には押し目買いか。
調整の意識も押し目は限定的に見える。
スウィングは109円台半ばをしっかり割り込むとストップの意識で買いを待つ展開、
デイトレは早めに買いに回るも、110円手前の売りをこなせるかどうかを判断し、
見切りも早めに。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《4/7 水曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 109.75 1.1876 130.32
高値 109.94 1.1915 130.69
安値 109.58 1.1861 130.14
終値 109.85 1.1868 130.39
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《4/7 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 29730.79 +34.16
DOW 33446.26 +16.02
S&P 4079.95 +6.01
Nasdaq 13688.84 -9.54
FTSE 6885.32 +61.77
DAX 15176.36 -36.32
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《4/7 水曜日の商品市場》
NY原油先物5月限(WTI)(終値)
1バレル=59.77(+0.44 +0.74%)
NY金先物6月限(COMEX)(終値)
1オンス=1741.60(-1.40 -0.08%)
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《4/7 水曜日に発表された主な経済指標》
【インド】
中銀政策金利(4月)13:30
結果 4.0%
予想 4.0% 前回 4.0%(インド中銀政策金利)
【日本】
景気動向指数(速報値)(2月)14:00
結果 99.7
予想 99.7 前回 98.5(景気先行指数)
結果 89.0
予想 89.0 前回 90.3(景気一致指数)
【ユーロ圏】
ドイツ非製造業PMI・確報値(3月)16:55
結果 51.5
予想 50.8 前回 50.8
ユーロ圏非製造業PMI・確報値(3月)17:00
結果 49.6
予想 48.8 前回 48.8
【英国】
非製造業PMI(確報・購買担当者景気指数)(3月)17:30
結果 56.3
予想 56.8 前回 56.8
【南アフリカ】
SACCI景況感指数(3月)18:30
結果 94.0
予想 94.0 前回 94.5
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(03/27 – 04/02)20:00
結果 -5.1%
予想 N/A 前回 -2.2%(前週比)
貿易収支(2月)21:30
結果 -711.0億ドル
予想 -705.0億ドル 前回 -678.0億ドル(-682.0億ドルから修正)
米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 -352.2万(4億9831万)
ガソリン +404.4万(2億3459万)
留出油 +145.2万(1億4555万)
(クッシング地区)
原油 -73.5万(4632万)
*()は在庫総量
【カナダ】
国際商品貿易(2月)21:30
結果 10.4億カナダドル
予想 13.0億カナダドル 前回 12.1億カナダドル(14.1億カナダドルから修正)
Ivey購買担当者景況感指数(3月)23:00
結果 72.9
予想 N/A 前回 60.0
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《4/7 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*ルメール仏経済相
コロナ危機後の急速な経済回復について強く確信。
EU支援計画は早急に実行されるべきだ、遅れること深く懸念。
2022年には2019年と同水準の経済水準に回復すべき。
*クノット・オランダ中銀総裁
PEPPは第3四半期から段階的な縮小が可能となろう、経済回復が基本シナリオ通りの場合。
今年の下半期には経済の回復が期待できるだけの根拠がある。
インフレ見通しはAPPの出口戦略を許さない状況。
【米国】
*エバンス・シカゴ連銀総裁
米経済成長の見通しは極めて楽観的だ。
雇用目標は遠からず達成を視野に入れるだろう。
インフレ目標の達成の方がより困難に。
しばらくは緩和的な金融政策を続ける必要。
*FOMC議事録
ガイダンスを頻繁に再調整する必要はない。
大幅な進展までにはしばらく時間がかかる。
利回り上昇は経済見通しの改善を反映。
パンデミックの不確実性はリスクを下向きに傾ける。
インフレリスクは概ね均衡。
公衆衛生上の危機は引き続き多大なリスク。
パウエル議長がFOMC定例会合待たずに金利を調整することは可
能と言及
*カプラン・ダラス連銀総裁
今年の米GDPは約6.5%を見込む。
今年はインフレが強まると予想。
インフレは緩やかになる前に2.5%まで上昇の可能性も。
FRBはかつての様にインフレに対する先制行動はしない。
出口のコミュニケーションに失敗するとリスクを冒す可能性。
FRBはビハインド・ザ・カーブを望まない。
利上げ前に資産購入ペース縮小の検討が見込まれる。
パンデミック終息後は緩和を一部巻き戻すべき。
*ブレイナードFRB理事
ワクチン接種および財政支援で見通しはより明るくなっている。
目標到達までにはしばらく時間がかかるだろう。
なお最大雇用には程遠い。
インフレを2%超に押し上げる固有の要因を見込む。
インフレ圧力は一時的。
無秩序な米国債市場の状況は懸念。
全体的な金融市場の状況は緩和的。
回復は海外よりも加速する可能性。
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《本日予定されている主な経済指標》
【英国】
RICS住宅価格指数(3月)8:01
予想 55.0% 前回 52.0%
【日本】
国際収支(2月)8:50
予想 20000.0億円 前回 6468.0億円(経常収支)
予想 10187.0億円 前回 14998.0億円(経常収支・季調済)
予想 4718.0億円 前回 -1301.0億円(貿易収支)
【ユーロ圏】
ドイツ製造業受注(2月)15:00
予想 1.2% 前回 1.4%(前月比)
予想 5.3% 前回 2.5%(前年比)
ユーロ圏生産者物価指数(2月)18:00
予想 0.6% 前回 1.4%(前月比)
予想 1.3% 前回 0.0%(前年比)
【南アフリカ】
製造業生産高(2月)20:00
予想 0.4% 前回 0.5%(前月比)
【米国】
新規失業保険申請件数(3日までの週)21:30
予想 68.0万件 前回 71.9万件(前週比)
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員