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議会証言はFOMC会見とほぼ同内容、ドル高傾向もドル円の上値は重い

見通し 

議会証言はFOMC会見とほぼ同内容、ドル高傾向もドル円の上値は重い

ユーロドルなどでのドル買いが優勢に、ユーロは対円でも軟調

英首相と欧州委員長の会談、ムード改善報道も、今後への警戒は継続

【東京市場】ドル円堅調も上値トライには慎重

ドル円は堅調な動きを見せたが、上値での買いには慎重姿勢も見られた。
NY市場午後に米FRBが企業支援としての社債の買い入れを開始することを発表。方針自体は決定していたが、これまで行われてこなかった施策の開始を好感して米株が上昇。ドル円もしっかりの展開に。
 東京朝も米株先物が時間外で上昇し、日経平均も寄り付きから買われる中で107円台半ばまで。もっとも前日NY市場での高値圏に並んだところで上値を抑えられると、その後の日銀金融政策決定会合を前に調整が入り107円20銭台まで。

 日銀金融政策決定会合では政策金利・量的緩和を現状維持。新型コロナ対策については企業支援特別プログラムを5月の臨時会合で決めた75兆円規模から110兆円超規模に拡大するなど、新型コロナ対策に力を入れる姿勢を示した。
 さらに、米政府が1兆ドル規模のインフラ支出を計画との報道もあり株高の動きが本格化。日経平均の上昇幅が1000円を超える中で、ドル円も107円60銭超えまで上昇。高値からは若干調整が入り107円40銭前後へ。

【ロンドン市場】もみあい

 この後のパウエルFRB議長による上院銀行委員会での半期議会証言を前に
様子見ムードの強い展開となった。
ドル円は107円台前半でのもみ合いに。
ドル円の107円台半ばがやや重く、クロス円は少し軟調気味。
もっとも値幅は小さく、様子見ムードに。

【NY市場】インフラ投資計画期待も

 インフラ投資計画期待がこの時間帯もドル買いに。
朝方はドル全面高でドル円も107円60銭台まで上昇も、東京市場の高値とほぼ同水準で上値が抑えられ
その後は調整が入る展開に。
欧州通貨を中心にドル高傾向は優勢。
注目の議会証言はFOMC会見とほぼ同内容。
YCCにおいても検証の初期段階と発言し、前向き姿勢が見られず。
市場はFOMCと同内容だけに反応しきれずといったところ。

 英首相と欧州委員長の会談は英紙が両者のムードが改善などと述べたが
今後の交渉が難航との見方を覆すものではなく、影響は限定的に。 

【本日の見通し】上値期待も

 ドル円は107円台前半もみ合い。
株高の動きが続く中で上値期待が強いものの、積極的な取引にはやや慎重姿勢が見られる。

 米国と中国での第2波警戒の動きなども重石。
食品卸売市場での集団感染が見つかった北京ではすべての学校を閉鎖する意向が報じられており
警戒感が広がっている。

 本日は下院で議会証言。テキストは同じものだが質疑応答で新しい発言が出る可能性も。
ただ慎重姿勢を崩す可能性は低く、材料にはなりにくい。
 

【本日の戦略】押し目買い

 流れ的には押し目買い。107円に近いところでの買いを入れたいところ。
ただ、新型コロナ第二波の影響が円買いにつながる可能性は否定できない。
無理をせずという流れか。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《6/16 火曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.33  1.1323  121.53
高値  107.64  1.1353  122.12
安値  107.21  1.1228  120.48
終値  107.32  1.1264  120.88
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《6/16 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  22582.21 +1051.26
DOW   26289.98 +526.82
S&P    3124.74 +58.15
Nasdaq  9895.87 +169.85
FTSE   6242.79 +178.09
DAX   12315.66 +404.31
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/16 火曜日の商品市場》
NY原油先物7月限(WTI)(終値)
1バレル=38.38(+1.26 +3.39%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1736.50(+9.30 +0.54%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《6/15 月曜日に発表された主な経済指標》
【日本】
日銀政策金利 11:33
結果 -0.1%
予想 -0.1% 現行 -0.1%

【英国】
雇用統計(5月)15:00
結果 7.8%
予想  前回 6.3%(5.8%から修正)(失業率)
結果 52.89万件
予想  前回 103.27万件(85.65万件から修正)(失業保険申請件数)

ILO失業率(4月)15:00
結果 3.9%
予想 4.7% 前回 3.9%(ILO失業率)

【ユーロ圏】
ドイツ卸売物価指数(5月)15:00
結果 -0.6%
予想  前回 -1.4%(前月比)
結果 -4.3%
予想  前回 -3.5%(前年比)

ドイツ消費者物価指数(確報)(5月)15:00
結果 -0.1%
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前月比)
結果 0.6%
予想 0.6% 前回 0.6%(前年比)

ドイツ調和消費者物価指数(確報)(5月)15:00
結果 0.0%
予想 0.0% 前回 0.0%(前月比)
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 0.5%(前年比)

ドイツZEW景況感指数(6月)18:00
結果 63.4
予想 60.0 前回 51.0(ZEW景況感指数)

【香港】
失業率(5月)17:30
結果 5.9%
予想 5.5% 前回 5.2%

【ブラジル】
小売売上高(4月)21:00
結果 -16.8%
予想 -14.1% 前回 -1.2%(前年比)

【米国】
小売売上高(5月)21:30
結果 17.7%
予想 8.4% 前回 -14.7%(-16.4%から修正)(前月比)
結果 12.4%
予想 5.5% 前回 -15.2%(-17.2%から修正)(コア・前月比)

鉱工業生産指数(5月)22:15
結果 1.4%
予想 3.0% 前回 -12.5%(-11.2%から修正)(鉱工業生産指数)
結果 64.8%
予想 66.9% 前回 64.0%(64.9%から修正)(設備稼働率)

企業在庫(4月)23:00
結果 -1.3%
予想 -1.0% 前回 -0.3%(-0.2%から修正)(前月比)
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《6/16 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*日銀金融政策決定会合
日本の景気は内外の新型コロナの影響で極めて厳しい状況
海外経済は大きく落ち込んだ状態、そうしたもとで輸出や鉱工業生産は大幅に減少
企業収益、業況感は悪化、設備投資は増税の鈍化が明確
雇用、所得環境には弱めの動き
先行きの日本経済、経済活動が徐々に再開
当面は厳しい状況が続く
その後感染症の影響が収束していけばベントアップ需要の顕在化や挽回生産が予想される
緩和的な金融環境や政府の経済対策にも支えられて経済は改善へ
リスク要因は新型コロナの帰趨、内外経済に与える影響について不確実性大きい
金融仲介機能が円滑に発揮されるかについても注意必要
当面新型コロナの影響を注視、必要があれば躊躇なく追加的な金融緩和措置
政策金利については現在の水準またはそれを下回る水準で推移を想定

*黒田日銀総裁
大規模な金融緩和策の維持を決定
企業の資金繰り支援の枠組みを110兆円規模に
わが国の経済、極めて厳しい状況にある
経済は当面厳しい状況が続く
消費者物価は当面、マイナスで推移
必要あれば躊躇なく追加緩和
企業の資金繰りには依然として強いストレス
今後も企業の資金繰りのため、支援プログラムしっかり維持
2次補正の融資拡充で、資金繰り支援プログラムの総枠拡大
資金繰り支援プログラム、必要に応じて拡大・拡充
先行き経済見通し、4月展望リポートから大きく変わってない
110兆円はかなり巨大、コロナ対策
不透明感強いので状況に応じ必要なら緩和、委員の意見は一致
CP・社債の発行環境は良好
一連の特別プログラムをしっかり実施していくことが重要
追加手段、特別プログラム拡充・長短金利下げ・ETF買入増など
新しい方策が必要になる可能性あり、柔軟に考える
コロナの影響長期化・第2波の可能性もゼロとはいえない
感染の影響長引く場合、対応の長期化・拡充の必要も
物価モメンタムは失われた状況にあるのは事実
物価2%目標は堅持していく
経済が回復するにつれ物価も上向いていく
最近の株高、先行きの企業収益改善予想を反映しているのではないか
引き続き市場は神経質、今後も内外市場動向を注視
一番大きなリスクは一部の新興国で拡大が止まってないこと
ワクチン開発、普及が進めば感染懸念は後退
足元で一番重要なのはイールドカーブ全体の低位安定
2021、22年度も金利引き上げる状況には遠い気がする

【米国】
*ブルームバーグ通信
トランプ米政権は景気テコ入れで1兆ドル規模のインフラ支出を検討

【豪州】
*豪中銀議事要旨
同理事会では政策金利及び3年債利回り目標をいずれも0.25%に据え置きた。
これまでの金融政策は広く機能している。
当面の間金融・財政両面からの支援が必要になる可能性。
インフレターゲット及び雇用の目標が達成されるまでは現状の低金利政策を維持
政策金利(OCR)引き上げを前に、3年債利回り目標を削除することが適切とみられる。

【その他】
*聯合ニュース、北朝鮮が南北共同連絡事務所を爆破のもよう
韓国政府、北朝鮮が南北共同連絡事務所を爆破したことを確認

【ユーロ圏】
*パネッタECB専務理事
ECBは強い逆風と戦っている
極めて緩和的な政策が長期化するとみている
EU支援基金計画の速やかな実施必要
年末までにブルガリアとクロアチアがERMー2に参加する見込み
PEPPの対象にジャンク債加えること議論していない、必要であれば今後議論も
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《本日予定されている主な経済指標》

【NZ】
経常収支(第1四半期)7:45
予想 16.00億NZドル 前回 -26.57億NZドル

【日本】
通関ベース貿易収支(5月)8:50
予想 -10300億円 前回 -9319億円(-9304億円から修正)
予想 -6575億円 前回 -9963億円(季調済)

【英国】
消費者物価指数(5月)15:00
予想 0.0% 前回 -0.2%(前月比)
予想 0.5% 前回 0.8%(前年比)
予想 1.3% 前回 1.4%(コア・前年比)

生産者物価指数(5月)15:00
予想 4.2% 前回 -5.1%(仕入・前月比)
予想 -6.4% 前回 -9.8%(仕入・前年比)
予想 -0.1% 前回 -0.7%(出荷・前月比)
予想 -1.0% 前回 -0.7%(出荷・前年比)

小売物価指数(5月)15:00
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
予想 1.2% 前回 1.5%(前年比)
予想 1.3% 前回 1.6%(除くモーゲージ利払い・前年比)

【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数・確報値(5月)18:00
予想 0.1% 前回 0.3%(前年比)
予想 0.9% 前回 0.9%(コア・前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(12日までの週)20:00
予想 N/A 前回 9.3%(前週比)

住宅着工件数(5月)21:30
予想 110.0万件 前回 89.1万件

住宅建設許可件数(5月)21:30
予想 125.0万件 前回 106.6万件(107.4万件から修正)

【カナダ】
消費者物価指数(5月)21:30
予想 0.8% 前回 -0.7%(前月比)
予想 0.1% 前回 -0.2%(前年比)

【ブラジル】
ブラジル中銀政策金利 未定(18日までに発表)
予想 2.25% 現行 3.00%

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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