夏枯れ相場、反発も伸び悩み

日経平均は、とりあえず5日線奪回

昨日は予想したほどは大きな下落に発展せず(6日の安値にも届かなかった)、本日は思ったほどは上昇せずという結果でした。
日経平均は199円高の20,655円。
一応5日線は奪回したものの、伸びはありませんでした。夏枯れ相場といっていいのでしょう。逆に言えば、薄商いだけに大きな相場波乱にもならず、幸いかもしれません。
ただ業種別騰落ランキングを見ますと、上昇率トップが鉱業、そのほかトップ10には、非鉄、ゴム、石油・石炭、繊維、ガラス・土石、精密、卸売、電機(エレクトロニクス)、金属などがかたまっていますから、いずれも外需性景気敏感株を多く含むセクターです。
素直な反応と言えば、素直な相場展開でした。
これは、日経平均の上昇寄与度上位銘柄を見てもそうで、ファーストリテイリング<9983>やソフトバンク<9434>、テルモ<4543>を除けば、ファナック<6954>、TDK<6762>、東京エレクトロン<8035>はじめ、景気敏感株が名を連ねていました。為替はむしろ106台前半で円高にジリジリ押されていた展開でしたが、どうも株とは、ややちぐはぐな関係が見え隠れします。
ちなみにグローベックス市場では、NYダウ工業株先物はザラ場を通じで静かで、引け時点では30ドル安程度の気配切り下げ。
また、上海コンポジット指数は東京の引け時点では0.6-0.7%程度の上昇。6日をボトムとして日々、逐次切り上がってきていますが、本日は200日線にまでは届かずにいます。

PBR1倍割れは長続きしないが、安いからといって買えない

本日の日経新聞朝刊では、トヨタ自動車<7203>をはじめ、PBRが1倍割れをきたしている銘柄が続出しているという解説がありました。
日経平均は昨日の時点で1.02倍ですから、風前の灯です。
過去、日経平均のPBRが1倍割れとなったのは、リーマンショック後、そして2011年前後のサブプライムショックや東日本大震災の頃以来です。
瞬間的に1倍割れをきたすということはたまにはありますから、これを以て記事は「長続きしない」と書いているわけですが、上述のように明らかな景気後退期には半年や一年近く1倍割れを甘受することもあります。
今回は、あくまでアメリカが景気循環の要であるとすれば、当面景気が本格的に後退していくとは考えにくいので、その意味では日本のPBR1倍割れとなった場合は、一時的なもので済むでしょうし、それはすなわち相場の底入れであるということになります。
ただ、安いからといって買えないのです。
一つには、記事が指摘していたように、多くの日本企業がドル円の想定レートを110円前後に置いており、現在105円です。
問題になるのは9月の中間決算です。これが中間期末までにドル高になっていませんと、この分為替差損で業績の下方修正が続出する危険性があるのです。
景気敏感、それも大型が動いてくるためには、どうあっても、米長期金利が明確な上昇になってこないと(米国債が売られないと)いけません。

工作機械受注減だが、1000億円奪回

7月の工作機械受注が発表されています。
前年同期比33%減です。前年割れは10ヶ月連続です。
しかし、総額で1,000億円を確保。6月分は割っていましたから、改善です。1,000億円受注であれば機械産業界は収益が担保されたことになります。
実際、オークマ<6103>は、5Gを見込んだ需要から半導体に動きが始まっているとしているようです。
半導体にもこうした反転の兆候がデータで出始めていますが決定的ではありません。
ただ、ここで機械受注もこの変化に加わってくるとなりますと、景気再浮上のシナリオも、かなり確度が高いということになりそうです。
オークマの株価自体はすべての移動平均線を下回っており、とても安物拾いができる銘柄ではありません。
が、5Gということであれば、たとえば、ベンチマークの一つアンリツ<6754>(機械ではなく、業種は電機ですが)は位置としては、ダッシュに移行できるところにあり、今後注目が集まるかもしれません。

ニッチ銘柄に活路

これは本日の日経新聞朝刊「スクランブル」記事です。
混迷相場ではニッチ銘柄に活路という内容ですが、IRジャパン<6035>をはじめ6銘柄が例として挙げられていました。日本MDM<7600>やディスコ<6146>、堀場製作所<6856>も本文中には紹介がありました。
日本MDMは、整形外科器具の開発主導型メーカーですが、人工関節で大変有名です。骨接合材料製品では国内トップレベル。人工骨も扱っていますが、製造は日本特殊陶業が請け負っています。
ディスコは言わずとしれた、世界シェア7割の半導体切削機械・ダイサーで有名です。
大型・中小型企業問わずですが、こうしたニッチ銘柄はなにも混迷相場に限らず、常日頃から投資対象としていつも追跡すべきでしょう。
指数連動の大型株主導の相場(指数プレイ)のときにはどうしても見劣りしますが、そのときには日経レバレッジETF<1570>で対応すればよいのです。それ以外は、基本的にはこうしたニッチ銘柄をできるだけいつもウォッチしたほうが運用上は効果的だと思います。
個人的には、いわゆる「ニッチ銘柄」のリストを自身で用意しているのですが、今のところ約70銘柄ほどですが、現時点で移動平均線をすべて上回っているような、「まともな」チャートを形成しているのは、そのうちわずか10銘柄程度です。つまり、ファンダメンタルズも然りですが、業績が良く、ニッチであれば、なんでもいつでも買うことができると言う事ではない、のです。

戦略方針

日経ダブルインバースETF<1357>の買い持ち持続です。

松川行雄

松川行雄|有限会社増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長 

大和証券外国株式部勤務の後、投資顧問業を開業。2013年2月ヘッドハンティングにより増田経済研究所に入社。現在同社発行の「日刊チャート新聞」編集長。株式セミナーに於ける投資理論は個人投資家に満足度100%の人気を博す。

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