ダウ平均は小幅続落 ナスダックはプラス圏で推移＝米国株序盤

NY株式10日（NY時間11:41）（日本時間00:41）
ダウ平均　　　38754.85（-44.14　-0.11%）
ナスダック　　　17187.83（+54.70　+0.32%）
CME日経平均先物　39230（大証終比：+230　+0.59%）

　きょうのＮＹ株式市場でダウ平均は小幅続落。一方、ナスダックはプラス圏で推移している。先週末の米雇用統計は想定外に強い内容となったが、米株式市場は意外に底堅く推移し、小幅安に留まった。予想を上回ったことが企業業績に好材料と捉えられたようだが、ＦＲＢの利下げ期待は再度後退している。

　市場は１２日の米消費者物価指数（ＣＰＩ）とＦＯＭＣ結果発表に焦点が移っている。投資家は５月のＣＰＩを分析し、利下げのタイミングとペースについてＦＲＢからの何らかのヒントに注目することになる。

　一部からは「先週の米雇用統計は雇用の粘り強さを示し、ＦＲＢはタカ派スタンスに転じると考えられるが、下半期の利下げの可能性を排除することはない。基本シナリオは９月と１２月の２回の利下げで、２番目に可能性が高いのは１回の利下げだ」との指摘も出ている。

　今回はＦＯＭＣ委員の金利見通し（ドットプロット）が公表される。３月時点では年内３回の利下げを見込んでいたが、それは下方修正が確実視されている状況。現在の市場の雰囲気からは、ドットプロットの中央値が年内２回の利下げであればハト派サプライズ、１回であれば予想通り、利下げ無しであればタカ派サプライズといった雰囲気になっている。

　なお、エヌビディア＜NVDA＞が株式分割の権利落ち日で、本日からそれを考慮した１０分の１の株価で取引を開始している。序盤は売りが先行したものの、下値での押し目買い意欲も強くプラスに転じている。

　サウスウエスト航空＜LUV＞が上昇。アクティビスト（物言う投資家）として知られるエリオット・インベストメント・が同社株を２０億ドル積み増し、同社に改革を求める方針だと伝わった。

　ＡＭＤ＜AMD＞が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げた。目標株価は従来と変わらずの１７６ドル。同社にとってＡＩは依然ハードルが高く、投資家はエヌビディア＜NVDA＞やブロードコム＜AVGO＞のような大手に投資した方が良いと指摘している。

　フィットネスセンターを展開するプラネット・フィットネス＜PLNT＞が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の６２ドルから１００ドルに引き上げた。

　海洋資源掘削サービスのダイヤモンド・オフショア・ドリリング＜DO＞が上昇。同業のノーブル＜NE＞が買収することで合意した。

　アドビ＜ADBE＞が軟調。アナリストがの投資判断を「中立」に引き下げた。目標株価は５１０ドル。同社は今週１３日に決算発表を予定している。

　フィットネスセンター運営のプラネット・フィットネス＜PLNT＞が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の６２ドルから１００ドルに引き上げた。ウォール街で最も強気。

　先週末にＳ＆Ｐ５００株価指数の四半期ウエート変更に伴う新規採用銘柄が発表され、投資ファンドのＫＫＲ＜KKR＞、サイバーセキュリティーのクラウドストライク＜CRWD＞、レンタルサーバーのゴーダディ＜GDDY＞が新たに指数算出銘柄に加わる。変更は６月２４日の取引開始前に実施。３銘柄とも株価が上昇。

プラネット・フィットネス＜PLNT＞　71.10（+3.03　+4.45%）
ダイヤモンド・オフショア＜DO＞　15.28（+1.35　+9.66%）
ノーブル＜NE＞　44.52（+1.92　+4.51%）
サウスウエスト航空＜LUV＞　30.30（+2.55　+9.17%）
アドビ＜ADBE＞　458.40（-7.04　-1.51%）
ＫＫＲ＜KKR＞　108.16（+10.17　+10.38%）
クラウドストライク＜CRWD＞　381.81（+32.69　+9.36%）
ゴーダディ＜GDDY＞　142.49（+3.13　+2.25%）

アップル＜AAPL＞　195.43（-1.46　-0.74%）
マイクロソフト＜MSFT＞　427.56（+3.71　+0.88%）
アマゾン＜AMZN＞　186.62（+2.32　+1.26%）
アルファベットC＜GOOG＞　175.06（-0.69　-0.39%）
テスラ＜TSLA＞　175.73（-1.75　-0.99%）
メタ＜META＞　501.10（+8.14　+1.65%）
ＡＭＤ＜AMD＞　163.00（-4.87　-2.90%）
エヌビディア＜NVDA＞　122.49（+1.60　+1.32%）
イーライリリー＜LLY＞　859.28（+9.29　+1.09%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美