フォードが決算受け大幅安 アナリストの反応も冴えない=米国株個別
フォード<F>が大幅安。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、自動車部門の売上高は予想を上回ったものの、1株利益は予想を下回った。EBITも予想を下回っている。同社は電気自動車(EV)の生産拡大の一方で、プラグインモデルの採算に苦戦している。供給不足の継続が原因だと述べた。
同社は従来の自動車から電気自動車への移行のバランスを取るのに苦労している。Fシリーズ・ピックアップやブロンコスSUVなどの従来の内燃機関モデルの好調な売上げを当てにして、ファーリーCEOはEVに500億ドルもの経営資源を投入している。
同CEOは声明で「昨年はもっとうまくいくはずだった。われわれは自身のコントロール下にあった約20億ドルの利益をテーブルの上に残した。実行とパフォーマンス改善でそれを修正するつもりだ」と述べた。また、ローラーCFOは「コスト削減の取り組みを拡大し、従来目標の年間30億ドルをかなり上回る削減を目指す」と語った。
アナリストからの反応を冴えず、投資判断及び目標株価を引き下げる動きも一部で出ている。「同社は今年への積極的なガイダンスを示したものの、それは収益軌道に大きなマイナス面があることも同時に示唆している。経営陣は供給面の状況を理由に挙げているが、最適でない材料経済と不十分な業務遂行を認識していた」との指摘も聞かれた。
ただ、同社は通常の0.15ドルの四半期配当のほかに、0.65ドルの追加配当を実施することを発表した。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):0.51ドル(予想:0.62ドル)
・自動車部門売上高:418億ドル(予想:398.2億ドル)
・EBIT:26.0億ドル(予想:34.5億ドル)
(通期見通し)
・EBIT(調整後):90~110億ドル(予想:99.4億ドル)
・FCF:約60億ドル
(NY時間09:37)
フォード<F> 12.87(-1.45 -10.10%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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